菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
電子ブックの広告を書架へ。
- 2006/12/22 (Fri)
- 1-3年目(参考調査編) |
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166日目。金曜日。(遅ればせながら。)
本日はカウンター当番は特に当たり無し。
昨日の続きを心置きなくやれますねー。
ということで。
電子ブックの広報活動のために午前中は大体費やされる…。
つまりは。
昨日作った広告を書架に貼ります。
どういうものかといいますと。前回と同じです。
「昨日作った広告」は、1ページを3分の1に分け、
それぞれに1タイトルずつの簡単な説明を書きます。
これをA4用紙に2UPで印刷し、切り離します。
つまりA5用紙の3分の1の大きさの小さな広告完成。
これだけだとふにゃふにゃなので、
不要になった昔の目録カード、というものを貼り付けます。
(今はコンピュータでその図書館の持っている本を調べられますが、
昔はこのカードを繰っていたのです…今でもそうですけど…半分は。)
強度を得たこの小さな広告と、それぞれのタイトル名を印刷した帯を
代本板に入れて、セットにして書架に出ます。
雑巾も忘れずに。
あ、行く前にもうひとつ。
今回導入した電子ブックの「日本十進分類法」による分類番号を検討します。
日本十進分類法は学問の体系の分類。
4●●なら自然科学だよー、とか、8●●なら言語学だよーという番号。
この順番に図書館では本が並んでいます。
3桁とは限らず、更に細かく分類するときは、小数点みたいなのがついて
更に下へ下へと数字が増えていきます。
これ、1つ増えるたびにフォルダ階層が深くなるイメージ。
とりあえず、境界領域になる電子ブックは、
代本板は幾らでも量産できますので、複数の場所に案内広告を出します。
例えば金融学の事典なら、社会学>経済の部分にも入れますし、
産業>会計学なんてものもありますのでそちらにも。
このあたりの分類は、掛内で相談して決定。
よし、これで材料は揃いました。あらためて書架にレッツ・ゴー。
該当の分類番号の場所へ、代本板を入れます。
入らないときは、棚を移動させながら。
移動するときについでに、一時的に空になる棚を拭きます。
年末ですから大掃除ー。普段はなかなか、本の下って拭けません。
今日は結構厄介な場所がありまして、
一番大変だったのは1連分全部動かす羽目に。
うーん、ぎっちりすぎでした。次回からは楽になるでしょう。
そして、代本板の近くに先ほどの小さな広告を書架に貼ります。
本を取り出すときの邪魔にならないような場所を選ぶのが結構大変。
そして、貼り付けるために人目につきにくい部分にテープを貼るので、
汚れている場合も多いのです。これらをすべてお掃除しながらだったので、
書架はぴっかぴか?、時間はとってもかかりました。
ああ、でもこうやって書架を見て回ると
「そうだ、こういう本があるんだ、でもこの分野が足りない気もする」
というのが少しずつ分かるもので、選書の役に立つことでしょう、いつか。
うちの図書館、参考図書(辞書・事典類)だけで1万冊を越えますから
全部把握するのは大変です。読めない言語のものが多いし!
(英語はまだ我慢しましょう、ドイツ語・イタリア語・フランス語が多く、
ロシア語や中国語、ラテン語、ギリシア語…これっぽちじゃありません、
もう本が多国籍すぎて、菜の花には何語なのかすら分かりませーん。
大体選書で、菜の花にはそんなの選べないよー)
午前中はこれ以外にも、カウンター当番ではなかったのですが、
レファのお手伝いを幾つか。結構繁盛した日でしたね。
文献の書誌情報の調べ方などのレファでした。
午後からは、しばらくストップしていた継続の調査を。
あ、その前にうっかり忘れていた修理製本の問い合わせを。
洋書の1800年代後半の本がぼろぼろになっていまして、
これを修理したいなーと思ったわけです。
うちの製本の支払いは、本年度最後の処理が2月なので、
1月中に納品してもらえるように出来ないかなーと、
業者さんに電話してみました。そうしたら…今、とっても忙しく、
年度末までに納品は出来ない、ということでした。
そこは、機械製本が主流の現在では珍しく、
手製本をしてくれる実直ですが零細かもしれない、
町工場~という感じの製本屋さんらしいのですが、
大きな発注があったと、有名な某元・当大学教授のお名前を
ちらりとお聞きしました。…N先生、一体何を発注したのか謎です。
雑誌と仰っていたけど、わざわざ手製本で合冊はさせませんよね…?
微妙に不安がよぎりますが。あの先生ならやりかねない。
継続調査は佳境を迎え、何とか終わりそうです。
督促の必要なものは3つほど。
業者Mさんのところが2つと、元・なうかさんのもの。
これ、Nそさんに切り替えたかったのですが、切り替わってないのかな。
ロシア語で書かれた統計です。入れられるかなー。
そういえば、この継続調査で「あとから調査」という
マークを入れておいたもののひとつが、出版元倒産のお知らせでした。
…そうですか。出版途中に倒れてしまいましたか。
何とか執筆陣が頑張ったのか、別の会社から続きは出版予定、
ということでもありました。うーん、出版業界は大変です。
大変といえば、「しー・えす・えー」と「ぷろくえすと」が合併ですか。
そんなお話が「しー・えす・えー・じゃぱん」のメールで
流れてきました。どちらも大学図書館では積極的に取り入れている、
データベースや電子ジャーナルなどの提供元です。
じゃぱんの方では、これまでの業務に特に影響なし、ということですが、
どうやら前者が技術を、後者がデータを提供して(?)、
他の追随を許さないような、新しい情報提供の形を模索するとかしないとか。
さて、どうなっていくことでしょうか。
しかしいつも思うのですが、図書館業界はこれからの立ち回り次第で
将来が大きく変わるでしょうね。
うまくすればゆるぎない、新しい地位を獲得して世の中を
ますます便利にしていくことでしょう。
しかし失敗すると、駆逐されていくでしょう。
何となく現在は、あがきながらもやや後者に近いような気も。
菜の花が定年を迎えるまでに「滅び行く施設」になったら嫌だな。
そのためにももう少しこの手のことは知識を入れておきませんとね。
本日はカウンター当番は特に当たり無し。
昨日の続きを心置きなくやれますねー。
ということで。
電子ブックの広報活動のために午前中は大体費やされる…。
つまりは。
昨日作った広告を書架に貼ります。
どういうものかといいますと。前回と同じです。
「昨日作った広告」は、1ページを3分の1に分け、
それぞれに1タイトルずつの簡単な説明を書きます。
これをA4用紙に2UPで印刷し、切り離します。
つまりA5用紙の3分の1の大きさの小さな広告完成。
これだけだとふにゃふにゃなので、
不要になった昔の目録カード、というものを貼り付けます。
(今はコンピュータでその図書館の持っている本を調べられますが、
昔はこのカードを繰っていたのです…今でもそうですけど…半分は。)
強度を得たこの小さな広告と、それぞれのタイトル名を印刷した帯を
代本板に入れて、セットにして書架に出ます。
雑巾も忘れずに。
あ、行く前にもうひとつ。
今回導入した電子ブックの「日本十進分類法」による分類番号を検討します。
日本十進分類法は学問の体系の分類。
4●●なら自然科学だよー、とか、8●●なら言語学だよーという番号。
この順番に図書館では本が並んでいます。
3桁とは限らず、更に細かく分類するときは、小数点みたいなのがついて
更に下へ下へと数字が増えていきます。
これ、1つ増えるたびにフォルダ階層が深くなるイメージ。
とりあえず、境界領域になる電子ブックは、
代本板は幾らでも量産できますので、複数の場所に案内広告を出します。
例えば金融学の事典なら、社会学>経済の部分にも入れますし、
産業>会計学なんてものもありますのでそちらにも。
このあたりの分類は、掛内で相談して決定。
よし、これで材料は揃いました。あらためて書架にレッツ・ゴー。
該当の分類番号の場所へ、代本板を入れます。
入らないときは、棚を移動させながら。
移動するときについでに、一時的に空になる棚を拭きます。
年末ですから大掃除ー。普段はなかなか、本の下って拭けません。
今日は結構厄介な場所がありまして、
一番大変だったのは1連分全部動かす羽目に。
うーん、ぎっちりすぎでした。次回からは楽になるでしょう。
そして、代本板の近くに先ほどの小さな広告を書架に貼ります。
本を取り出すときの邪魔にならないような場所を選ぶのが結構大変。
そして、貼り付けるために人目につきにくい部分にテープを貼るので、
汚れている場合も多いのです。これらをすべてお掃除しながらだったので、
書架はぴっかぴか?、時間はとってもかかりました。
ああ、でもこうやって書架を見て回ると
「そうだ、こういう本があるんだ、でもこの分野が足りない気もする」
というのが少しずつ分かるもので、選書の役に立つことでしょう、いつか。
うちの図書館、参考図書(辞書・事典類)だけで1万冊を越えますから
全部把握するのは大変です。読めない言語のものが多いし!
(英語はまだ我慢しましょう、ドイツ語・イタリア語・フランス語が多く、
ロシア語や中国語、ラテン語、ギリシア語…これっぽちじゃありません、
もう本が多国籍すぎて、菜の花には何語なのかすら分かりませーん。
大体選書で、菜の花にはそんなの選べないよー)
午前中はこれ以外にも、カウンター当番ではなかったのですが、
レファのお手伝いを幾つか。結構繁盛した日でしたね。
文献の書誌情報の調べ方などのレファでした。
午後からは、しばらくストップしていた継続の調査を。
あ、その前にうっかり忘れていた修理製本の問い合わせを。
洋書の1800年代後半の本がぼろぼろになっていまして、
これを修理したいなーと思ったわけです。
うちの製本の支払いは、本年度最後の処理が2月なので、
1月中に納品してもらえるように出来ないかなーと、
業者さんに電話してみました。そうしたら…今、とっても忙しく、
年度末までに納品は出来ない、ということでした。
そこは、機械製本が主流の現在では珍しく、
手製本をしてくれる実直ですが零細かもしれない、
町工場~という感じの製本屋さんらしいのですが、
大きな発注があったと、有名な某元・当大学教授のお名前を
ちらりとお聞きしました。…N先生、一体何を発注したのか謎です。
雑誌と仰っていたけど、わざわざ手製本で合冊はさせませんよね…?
微妙に不安がよぎりますが。あの先生ならやりかねない。
継続調査は佳境を迎え、何とか終わりそうです。
督促の必要なものは3つほど。
業者Mさんのところが2つと、元・なうかさんのもの。
これ、Nそさんに切り替えたかったのですが、切り替わってないのかな。
ロシア語で書かれた統計です。入れられるかなー。
そういえば、この継続調査で「あとから調査」という
マークを入れておいたもののひとつが、出版元倒産のお知らせでした。
…そうですか。出版途中に倒れてしまいましたか。
何とか執筆陣が頑張ったのか、別の会社から続きは出版予定、
ということでもありました。うーん、出版業界は大変です。
大変といえば、「しー・えす・えー」と「ぷろくえすと」が合併ですか。
そんなお話が「しー・えす・えー・じゃぱん」のメールで
流れてきました。どちらも大学図書館では積極的に取り入れている、
データベースや電子ジャーナルなどの提供元です。
じゃぱんの方では、これまでの業務に特に影響なし、ということですが、
どうやら前者が技術を、後者がデータを提供して(?)、
他の追随を許さないような、新しい情報提供の形を模索するとかしないとか。
さて、どうなっていくことでしょうか。
しかしいつも思うのですが、図書館業界はこれからの立ち回り次第で
将来が大きく変わるでしょうね。
うまくすればゆるぎない、新しい地位を獲得して世の中を
ますます便利にしていくことでしょう。
しかし失敗すると、駆逐されていくでしょう。
何となく現在は、あがきながらもやや後者に近いような気も。
菜の花が定年を迎えるまでに「滅び行く施設」になったら嫌だな。
そのためにももう少しこの手のことは知識を入れておきませんとね。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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