菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
菜の花は顕微鏡まにあ。
- 2006/12/21 (Thu)
- 1-3年目(参考調査編) |
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165日目。
結局、昨日の傷は浅かったようで、本日も何事もなく出勤。
よかったー。
午前中にまた少し写真屋さんをいじったり、wwwのメンテ作業をしたり。
簡単なレファもいくつか。
特筆すべきほどのこともなく、淡々とこれらをこなして、
ラストに業務会議の内容を掛内でお聞きして終わり。
途中で業者Mさんがいらっしゃいましたね。
書くことといったら、この業務会議の内容かなー。
いや、突っ込んだ話じゃないんですけど。
これから4年で、うちの中央館の正規職員が削減されてしまうそうです。
これ、大学の本部からのお達し。…どこを削る気でしょうか…。
って、今現在、8人のところを7人にするということですが、
えっと、削られるのはどこ?
考えてみる…。閲覧さんは1人なので削りようなし。
うちの参考も1人だし、雑誌さんも1人でしょ?
庶務も会計も情報系も1人でしょう?…あれ、ここまでで6人。
あと2人は誰だー。分からない。分からない。
分からないですが、菜の花の認識ではこれ以外の目録さんとか、
受入の部署とか、相互利用さんとかその辺りには
確か元々掛員はゼロだったかと思うのですが…。
(そういうところは掛長だけか、+パート・バイトさんで成り立つ)。
よく分かりませんけど、今の体制だと減らせません。
業務を合理化して、掛を減らす以外、どうしようもないでしょうね。
掛員もマイナス1ですが、掛長級もマイナス1ということなので、
これは本当に掛を減らすしかないでしょう。
さて、どうなることやら…。
というか、むしろ相互さんはプラス1でもいいくらいだと思うんですけど。
明らかにあれは人手不足ですよ。
正規職員は掛長1人ですし。つまりフルタイム勤務は1名。
それで1年間にそれぞれ万を越す複写・貸借依頼を他大学に出し、
また他大学から受け、更に海外の図書館とのやり取りも多い部署です。
バイトさんは何時間も延々とコピーをとり続け、
パートさんもシステムに向かって依頼をしているか、
電話でやり取りしているか、という感じで。
大体、考えてみてくださいって。1年間に数万件を処理するためには、
一体1日何件処理すればいいんだ!?ということに。
1日100件はいくのかな…。勿論、年間365日は働けませんし。
その中に海外とのやり取りなんかが含まれた日には…。
えーごのメールで依頼を出しても、中国なんかだと
いたずらメールかと思われて放置されることが多いみたいです。
で、あの手この手で頑張っている相互さんだったりします。ううう、こわ。
菜の花、あの部署は駄目ですわー。
自分の創意工夫で好き勝手に遊べない部署は駄目ー。
今の掛で何がいいかって、そこですよね。
やっていることの多くが、サイトのメンテと、リテラシー教育関係。
それからデータベース管理に電子ブック、参考図書。
華やかで、比較的ビジュアルなお仕事が多いですね。
特に前半はめいっぱい、自分の遊び心もアイデア工夫も詰め込めるのが
性に合っております。
というか、自分で問題を見つけて勝手に取り組めないような仕事は、
菜の花には勤まりません。こういうところが研究者気質なんでしょうか。
研究者気質といえば。
本日、相互さんが依頼された論文を印刷していて、
すべて白黒かと思ったら、図がカラーだった、ということに
印刷してしまってから気付き、うわーと仰っていました。
何故うわーかと申しますと、カラーか白黒かで請求する値段が
大分違うからに他なりません。カラーだと高くなるので、
勝手にカラー印刷には出来ないわけです。先方に確かめないと。
で、パニックになっていた相互さんは
「どうしよう、カラーはこの絵だけだろうか?こっちは白黒なの?」
と別の図表を見て焦っていました。ひょいと覗き込むと、そちらは
明らかな電顕写真です。走査型の電子顕微鏡像ですね、これは。
電顕写真は基本的には白黒が普通です。
そういう実験手法だからです。
普通の顕微鏡は人間の目に見える波長の電磁波(=可視光)を使いますが、
電子顕微鏡はその名の通り電子を使いますので、目には見えません。
目に見えないということは、色なんて最初からないということです。
なので、擬似カラー以外に、色はつきません。
そして電顕写真は見慣れてしまえば、
一目で「あ、電顕」と見分けがつきます。
というか、顕微鏡は菜の花の元の専門のひとつなので
(顕微鏡を愛してやまなかったせいで選んだ研究室に5年もいた!)、
全国どの大学の図書館員にも顕微鏡とレーザーの扱いだけは負けませんぞ。
(そもそも誰もそんな勝負を挑んでくれないのが淋しい。)
ま、そんなわけで「これは電顕写真だから白黒ですよ」と助言したところ、
ようやく落ち着いたらしく印刷元のその図を見て、
確かに白黒だと確認できた相互さん、何で分かるんだ、何で分かるんだ、と。
いや、見れば分かりますから。一応、元・研究者の卵ですから。
そのあと、カラーだった方の図について、先方にお電話して確認し、
カラーでOKということに落ち着いたようです。
で、電話を切った後に戻って来て、カラーだった方の図は何なんだ?と。
いや、何なんだ?といわれましても。
見た目的には蛍光顕微鏡像っぽいですけど…、見せて下さいね…、
ほら、図の下に書いてあるじゃないですか、蛍光ですよ、と。
大体、黒地に赤色で像が写っている顕微鏡写真は殆どの場合、蛍光顕微鏡像です。
緑もあるけど。最近はGFPも定着しましたから。
…なんてマニアックなことを思っていたら、
しばらく黙りこくっていた相互さんに指摘されました。
菜の花の頭の中は、俳優とか歌手の情報の代わりに、
そういうことが入っているに違いない、と真顔で言われました。
…むむ、確かに俳優の情報はまったくインプットされてませんね、この頭。
その余った容量で、学術情報をGETしていたのですか。なるほど。
これは午後の話。午後はカウンター当番でそんな指摘をされたり、
またアイロンかけていたり、更には新着の電子ブックの広告&
代本板を作成したりしておりました。
でも、それ以上にカウンターが忙しかった!
びっくりするくらい、本日はばたばたでした。
某有名な明治時代の文学作品の海外版が読みたい、と留学生さんに相談され、
固まってしまった菜の花。うちの大学では見つからず、
近隣大学にもなく、県立図書館にはあったのでそちらから取り寄せる
算段をしていて、最後に思いついてぐぐってみたら、
何とオンラインで、しかもフリーで出てました…。
そっか、明治時代だから著作権がもう切れているんだ。
日本語版も青空文庫にありましたからね。
さて、明日は完成した代本板を配架にいきます。るるん。
結局、昨日の傷は浅かったようで、本日も何事もなく出勤。
よかったー。
午前中にまた少し写真屋さんをいじったり、wwwのメンテ作業をしたり。
簡単なレファもいくつか。
特筆すべきほどのこともなく、淡々とこれらをこなして、
ラストに業務会議の内容を掛内でお聞きして終わり。
途中で業者Mさんがいらっしゃいましたね。
書くことといったら、この業務会議の内容かなー。
いや、突っ込んだ話じゃないんですけど。
これから4年で、うちの中央館の正規職員が削減されてしまうそうです。
これ、大学の本部からのお達し。…どこを削る気でしょうか…。
って、今現在、8人のところを7人にするということですが、
えっと、削られるのはどこ?
考えてみる…。閲覧さんは1人なので削りようなし。
うちの参考も1人だし、雑誌さんも1人でしょ?
庶務も会計も情報系も1人でしょう?…あれ、ここまでで6人。
あと2人は誰だー。分からない。分からない。
分からないですが、菜の花の認識ではこれ以外の目録さんとか、
受入の部署とか、相互利用さんとかその辺りには
確か元々掛員はゼロだったかと思うのですが…。
(そういうところは掛長だけか、+パート・バイトさんで成り立つ)。
よく分かりませんけど、今の体制だと減らせません。
業務を合理化して、掛を減らす以外、どうしようもないでしょうね。
掛員もマイナス1ですが、掛長級もマイナス1ということなので、
これは本当に掛を減らすしかないでしょう。
さて、どうなることやら…。
というか、むしろ相互さんはプラス1でもいいくらいだと思うんですけど。
明らかにあれは人手不足ですよ。
正規職員は掛長1人ですし。つまりフルタイム勤務は1名。
それで1年間にそれぞれ万を越す複写・貸借依頼を他大学に出し、
また他大学から受け、更に海外の図書館とのやり取りも多い部署です。
バイトさんは何時間も延々とコピーをとり続け、
パートさんもシステムに向かって依頼をしているか、
電話でやり取りしているか、という感じで。
大体、考えてみてくださいって。1年間に数万件を処理するためには、
一体1日何件処理すればいいんだ!?ということに。
1日100件はいくのかな…。勿論、年間365日は働けませんし。
その中に海外とのやり取りなんかが含まれた日には…。
えーごのメールで依頼を出しても、中国なんかだと
いたずらメールかと思われて放置されることが多いみたいです。
で、あの手この手で頑張っている相互さんだったりします。ううう、こわ。
菜の花、あの部署は駄目ですわー。
自分の創意工夫で好き勝手に遊べない部署は駄目ー。
今の掛で何がいいかって、そこですよね。
やっていることの多くが、サイトのメンテと、リテラシー教育関係。
それからデータベース管理に電子ブック、参考図書。
華やかで、比較的ビジュアルなお仕事が多いですね。
特に前半はめいっぱい、自分の遊び心もアイデア工夫も詰め込めるのが
性に合っております。
というか、自分で問題を見つけて勝手に取り組めないような仕事は、
菜の花には勤まりません。こういうところが研究者気質なんでしょうか。
研究者気質といえば。
本日、相互さんが依頼された論文を印刷していて、
すべて白黒かと思ったら、図がカラーだった、ということに
印刷してしまってから気付き、うわーと仰っていました。
何故うわーかと申しますと、カラーか白黒かで請求する値段が
大分違うからに他なりません。カラーだと高くなるので、
勝手にカラー印刷には出来ないわけです。先方に確かめないと。
で、パニックになっていた相互さんは
「どうしよう、カラーはこの絵だけだろうか?こっちは白黒なの?」
と別の図表を見て焦っていました。ひょいと覗き込むと、そちらは
明らかな電顕写真です。走査型の電子顕微鏡像ですね、これは。
電顕写真は基本的には白黒が普通です。
そういう実験手法だからです。
普通の顕微鏡は人間の目に見える波長の電磁波(=可視光)を使いますが、
電子顕微鏡はその名の通り電子を使いますので、目には見えません。
目に見えないということは、色なんて最初からないということです。
なので、擬似カラー以外に、色はつきません。
そして電顕写真は見慣れてしまえば、
一目で「あ、電顕」と見分けがつきます。
というか、顕微鏡は菜の花の元の専門のひとつなので
(顕微鏡を愛してやまなかったせいで選んだ研究室に5年もいた!)、
全国どの大学の図書館員にも顕微鏡とレーザーの扱いだけは負けませんぞ。
(そもそも誰もそんな勝負を挑んでくれないのが淋しい。)
ま、そんなわけで「これは電顕写真だから白黒ですよ」と助言したところ、
ようやく落ち着いたらしく印刷元のその図を見て、
確かに白黒だと確認できた相互さん、何で分かるんだ、何で分かるんだ、と。
いや、見れば分かりますから。一応、元・研究者の卵ですから。
そのあと、カラーだった方の図について、先方にお電話して確認し、
カラーでOKということに落ち着いたようです。
で、電話を切った後に戻って来て、カラーだった方の図は何なんだ?と。
いや、何なんだ?といわれましても。
見た目的には蛍光顕微鏡像っぽいですけど…、見せて下さいね…、
ほら、図の下に書いてあるじゃないですか、蛍光ですよ、と。
大体、黒地に赤色で像が写っている顕微鏡写真は殆どの場合、蛍光顕微鏡像です。
緑もあるけど。最近はGFPも定着しましたから。
…なんてマニアックなことを思っていたら、
しばらく黙りこくっていた相互さんに指摘されました。
菜の花の頭の中は、俳優とか歌手の情報の代わりに、
そういうことが入っているに違いない、と真顔で言われました。
…むむ、確かに俳優の情報はまったくインプットされてませんね、この頭。
その余った容量で、学術情報をGETしていたのですか。なるほど。
これは午後の話。午後はカウンター当番でそんな指摘をされたり、
またアイロンかけていたり、更には新着の電子ブックの広告&
代本板を作成したりしておりました。
でも、それ以上にカウンターが忙しかった!
びっくりするくらい、本日はばたばたでした。
某有名な明治時代の文学作品の海外版が読みたい、と留学生さんに相談され、
固まってしまった菜の花。うちの大学では見つからず、
近隣大学にもなく、県立図書館にはあったのでそちらから取り寄せる
算段をしていて、最後に思いついてぐぐってみたら、
何とオンラインで、しかもフリーで出てました…。
そっか、明治時代だから著作権がもう切れているんだ。
日本語版も青空文庫にありましたからね。
さて、明日は完成した代本板を配架にいきます。るるん。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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