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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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緊急ブザー

631日目(通算1328日目)。…今回はホントだった。

朝から、返却本の中に耳かきが挟まっていたりして、
何となく不穏な日でありました。
そして夕方…その事件は起きたのです。

突如鳴り響く、緊急ブザー。
あれです、女子トイレに設置されているエマージェンシーボタン。
いつも年度がわりの頃に、「流す」ボタンと間違えて押されまくり、
呼び出されまくる破目になる、緊急ボタンでございます。

でもこれ、菜の花が前の部署にいた頃は稀に、
本当に人が倒れていることがありましたので、
菜の花はいつも緊張して、ブザーの音源へ走ります。
今日は、他の人が走っていくのを、図書室で見送っていました。

しばらくのち。
戻ってこないなあ、と思ったら、教務の人が
「どこのトイレ?」
と図書室を訪ねてきたのです。
…ということは。
つまりはやっぱり本当の緊急事態で、
教務に誰かが連絡したということか!
それで、教務の人を案内して、
ブザーの鳴っていたトイレに向かいました。
目指すは同じ建物の1つ上、2階の女子トイレ。

階段をのぼりきると、真正面に続く廊下で、
人を背負おうとして失敗しかかっているかかりちょうの後姿が。
あ!あれだ!!

背負われようとしている人は、背の高い人で、
ぐったりしていて力がありません。
…怪我か、病気か!?
特に出血はない模様…、病気かな…。
ちょうど通りかかった先生とかかりちょう、
2人がかりで隣の建物の1階へと運びました。
昔、宿直室として使われていた畳の部屋があったため。
今は、誰も使っていないのでとても寒い部屋。
なので、急いで2人で図書室に引き返し、
ヒーターとひざ掛けを取りに行きました。
その間に、一緒に対応してくれた、
お隣の学部の図書室のYさんも毛布を持ってきてくれて、
とりあえず、横になって頂きました。

話を聞くと、講義中に気分が悪くなり、
抜け出してきてトイレで倒れたそうで、
荷物がまだ講義室にあるとのこと。
講義室名と大体の座っていた場所、名前を伺って、
ちょうど講義が終わったところでごった返している廊下を走って、
急いで荷物を取りにいきました。

言われた場所には確かにぽつんと1人分、
荷物が残っていました。
あ、これだこれだ、とちょっとばかり確かめさせて頂こうと、
かばんから覗いていたケースを見せて頂いたら、
何か違う名前の図書館の利用証が。
…ちょ、違う!

急いで、その場から離れて、回りを見回します。
が、他にそれらしいものがない。
うーん、困った。

…と、そこへ女の子が3人ほどやってきて、
あの荷物を片付けだすではないですか。
あああ、あの人の持ち物だったんだ。ゴメンナサイ。
と、教室の入口からじーっと見つめるあやしい人・菜の花。
しばらくして、あれ?と気付きました。
3人なのに、コートが4つある!
やっぱり、あれは彼女たちのものじゃないんだ…。
それで、声をかけました。
さっき聞いてきた、急病人の方のお名前を言ってみると、
お友達3人だということが分かりました。
ので、とりあえず荷物ごと、3人を畳の部屋に誘導。


教務の人は、そのままお友達にあとを託して、
様子を見たいから20分後に電話してね、と去っていきます。
って、え!?去っていくの!?
誰も残らないの?学生さんにお任せ?ホントに?
仕方ないので菜の花が訊いてみました。

「時間は大丈夫ですか?」

結局、3人のうち1人だけが残り、
あとの2人は用事があるので、と帰っていきました。
やっぱり学生さんはバイトやら色々あるでしょうし、
頼って拘束しちゃ可哀想ですよね…。

とりあえず、あんまり人が取り囲んでいては、
休むに休めないだろうと、その場にいたうちの図書室の4名と、
お隣の学部の図書室の1名も引き上げましたが、ちょっと心配。
廊下で教務のかかりちょうがそちらに向かうのにすれ違い、
一応、放置ではなかったのか、と少し安堵。

で、10分後に様子を見に行ってみると…。
あれ?部屋が暗い?
あれ?誰もいない?もぬけの殻?

毛布、ひざ掛け、ヒーターを回収して、
とぼとぼと菜の花、引き返していきます。
学生さん、どうしちゃったんだろう。
途中で、一番近い研究室事務室に顔を出したら、

「回復したから、帰ります、って」

えええ。だって、殆ど歩けない状態で、
顔色悪すぎだった人が、どうして数分で超回復して
帰る、なんてことになるんですか!?
それに彼女、一人暮らしの学生さんだって言ってましたよ!?
帰しちゃったの?大丈夫なの?病院はっ!?
というか、うちの大学の保健管理室くらいは
寄っていくべきじゃないですか!?

詳しいことはわかりませんが、
やっぱりみんなでわーっと集まってしまって、
びっくりさせちゃったのではないかな、と心配。
それで、ちょっと無理してでも「大丈夫ですー」と
帰ってしまう、なんて、日本人なら普通にありそうです。
本当に大丈夫だったのかな…。
一人暮らしなら、なおのこと。
凄く、心配です。
あの最後までついていたお友達さんが、
付き添っていてくれればよいのですが…。



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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