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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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厄介な雑誌書誌とか

360日目(通算1058日目)。何で焚き込まれているの…。

ブックポストに返却されていた本から、頭がくらくらするほど強い匂いがしていました。3冊あって、すべて同じ利用者さんからの返却本。香水か、またはお香の香りだと思うのですが…、一体何だってこんな強い匂いが染み付いてしまったのか。ちょっと不思議。


本日はカウンター当番をしながら、新着図書処理。先生の購入本に関しては、処理完了。1件、書誌なしの資料を後回しにしていて、作成してほっとしたところに、まさにその資料を購入された先生が偶然、図書室に来室されたので、大慌てで呼び止めて、資料を貸出に供しました。なんという、ジャスト・タイミング。寄贈本に関しては装備まで完了。来週はこの所蔵登録から。多分、殆ど書誌はないと思われますが。


魔女のK女史がやってきて、お手入れをお願いしていた貴重書が2冊、戻ってきました。おお、ぴかぴか。磨き上げて、コーティングされているのです。うちでも自前でお手入れしたいなあ、ということで、必要なものを教えていただきました。そのうちのひとつ「HCP (Hydroxypropyl Cellulose)」をメモするのに、何度言っても「ヘドロ」と復唱される人が複数名いらして、菜の花はショックを受けました。だから「ヒドロキシ」って言ってるじゃん!とりあえず、「ヒドロキシル基がくっついているんだな」という認識が、何故出来ないのです!?そしてプロピルにセルロースなので、「ヒドロキシル基のくっついたプロピル基がくっついた、セルロースなんだ~」ってなるでしょ?なりますでしょ?それって普通でしょ?別に菜の花、化学の専門家じゃないですよ?でもそういう発想が、普通だと思ってました。高校化学さえやっていれば。でも、あっさり「そんなの知らない」で一蹴されました。それも複数の方から。ショックのあまり、しばし茫然自失としました…、ええ…。菜の花の常識は、世間の常識ではなかった…。まあ、いつも世間の常識が菜の花の常識ではない、ということを、嫌というほど再確認し続けているのですから、大したことないといえば大したことはないかもしれませんが。。。ついでに同じように登場した「イソプロパノール」にも「ああ、イソでプロパでアルコールか~。何か人間みたいな形してますよね」とK女史に言ってみたのですが、同意は頂けませんでした。プロパですよ、3ですよ。骨格のCが3つに、アルコールのOH基がついているのです。で、その骨格が、イソだから直鎖ではなく、構造異性体でふたまたに分かれているわけです。Oを頭にしてあげると、胴体にC、両足にC。あ、手がないや。代わりに胴体のCからHが1個、生えてない?しっぽ?あと、足の指は何と3本です、多分。…という想像をして、菜の花の頭の中ではイソプロパノールさんがぷかぷか浮かび続けていました。でもこれも、図書室の人は誰一人考えられなかったらしいのです。こんなに面白い世界が広大に広がっているのに、残念なことです。高校化学程度で十分楽しいのですから、大学でももっと化学をやっておくべきだったかな、と少しだけ思います。化学は日常生活の中でも結構、関連が深くて楽しめる部分が多いと思われます。ま、菜の花の元専門たる物理学も、なかなかどうして、日常生活に彩りを与えてくれますけれどもね。あ、あと生物学や地学もね。理学は面白いです。見える世界が広がります。菜の花の知るどの学問よりもエキサイティングです。と、頑張って理学を布教してみる。とりあえず、暗記しているうちに避けてしまってはダメですよ、ええ。それは覚えているだけで、分かってはいないのですから。学問とは、楽しいものです。そうだったのか、と思えて初めて、学問の入口から一歩踏み込み始めたと言っても過言ではありません。多くの人が、学問の門の前でドアも開かずにいるのは、とても残念です。是非、物理学、化学、生物学、地学の門を、叩いてみて欲しいなと思います…って、あれ、これって何のブログだっけ?

脱線しすぎたので、とりあえず戻る~。

お手入れ用品は、いつか買って頂こう、と決意。また、ししょー(魔女のK女史)のところにでもまさに弟子入りしてきて、やり方を教わってくることにしましょう。ああ、閲覧のKさんも、最近貴重書磨きがたのしくて仕方ないらしいので、そちらでも。K女史はやたらとお忙しいらしいので、今まさに日々作業中のKさんの方になるかも。というか、来週、作業しているところを見せて頂きに行こうか…。思い立ったが吉日、と申しますしね。


ええと、本日は他に…そうそう、雑誌書誌の情報源送付依頼が、NIIからきていました。何気なく書誌を見て、現物を見て、気が遠くなりそうに。え、何これ。何がどうしてこうなった?書誌を眺め回し、現物を眺め回し、他機関所蔵状況も眺め回し、思案した後、徐々に分かってきました。最初にこの書誌を作成した館は、ずいぶん特殊な巻だけを所蔵していたようです。確かにそれだけしか持っていないと、こういう書誌になるかも。その次に所蔵をつけたうちの図書室、これが一番いけなかった…。当時、最古号だと認識して所蔵登録したはずなのに、書誌の修正をしなかったのです。でも…問題はあります、確かに。本当に、この書誌と同定してよかったのか?という。確かに、間違いなくここにある書誌はうちの所蔵しているものの続き。でも、逆にこの書誌の前にあるものは、うちにあるものだけじゃない、と。まあ…沢山のものが統合して、1つにまとまった、という形を想像して頂ければ。ただし、恐らく国内にはうちの持っている一直線のつながり方以外、存在はしないとは思います。というか、そもそもこれを全部持っているの、うちだけ…。さて、書誌はどうなるんでしょう…。とりあえず、「情報源を送れ」ということなので、こちらで修正して余計訳の分からないことになってもいけないということで、大人しく事情だけメモして情報源を送るだけにしておくことにしました。さて、どうなりますことやら。NIIのひとは大変だなあ…。菜の花には到底勤まらない、ややこしいお仕事です。ちなみにもしこれを菜の花が、今から遡及入力しなさい、と言われたら、迷わず図書書誌で作ります。それは間違いない。その理由は、ここには書かなかったことによるのですが(でも書かない、面倒くさがり屋さんな菜の花)。この書誌、全容が見えない状態で作ったから、雑誌書誌にしてしまっただけ、という感じがします。いやー…目録作業って、ホントに難しい。



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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