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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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本は時と場所を越えて…

342日目。
新しい週が始まりました。
今週は短いです。金曜日から菜の花はお休みに入るので。
というわけで…火・水・木…3日しかない!
わあ、貴重ですねー。働かねば。

というわけで。いなくなる前に急いでマニュアルを作成しています。何しろ、結構長期間になくなりますので、業務は委託していかねばなりません。ついでにこの機会に布教活動(え?)を行なって、少しでも周りに菜の花の仕事を覚えてもらわねば。これにより、これから困ったら業務を他の人に手伝ってもらえますしー(秘儀・仕事は他人任せの術)、菜の花がいつ交通事故に倒れても大丈夫ですしー(そうそう、ついに障害保険に入ることにしましたよー、これで事故っても安心!…なわけないか)、いつでも長期逃亡を図れますしー(逃げを打ってやるー!)。いいことづくめじゃないですかー。そんなわけで、菜の花の周りの皆様、ヨロシク。

午前の前半カウンターでしたが、全然人は来ませんでした。菜の花の殺気に、恐れをなして逃げ出したに相違ありません。

人がこないのをいいことに一生懸命作成していたのは、現在のPloneのフォルダ構造。それほど複雑ではないですが、スマートフォルダが混在すると、結構分かりにくくなります。慣れないと迷子になりますね、これは。スマートフォルダの検索条件も書き出しておきました。A4一枚で一覧。何とか午前中のうちに完成したので、いつものシステム系のY氏にも印刷して託してきました。あの方に構造を伝えておけば安心です。菜の花がいないときに万が一のことがあっても、菜の花の意図を汲み取った上で、何とでもしてくれるはず。

朝のうちに製本業者Nさんから電話があり、この前のページ重複本が、実は落丁もあったということが判明。喩えで言うと、1001ページから1080ページは2回登場して代わりに1081-1160はなくなっているという状態。
つまりこういうこと。

…1000, 1001, 1002…,1079, 1080, 1001, 1002…, 1079, 1080, 1161, 1162…

確かにトータルページはあってますけどね!これはもはや重複とは言うまい。乱丁ですね。工場から製本せずに戻してもらうことにしました。戻ってきたらちょっと遅いですけど乱丁ということで業者さんに交換してもらえないか雑誌係さんから打診してもらう予定。


午後からまたカウンター。今度はニュースアイテムを作成する手順を、丁寧に追いかけることにしました。画面キャプチャ満載で、初心者に優しいマニュアル作りです。

午前カウンターのときは人がまったく来ませんでしたが、午後はそうはいきませんでした。たびたび中断を受けます。

本日の比較的珍しい質問は内線電話で某理系の先生からかかってきたものと、某市立図書館から来たFAXでのレファレンスかな。

前者は、ウェブ・オブ・ナレッジでの著者名検索についてのご質問。とある人の論文を探しているが、ヒットしないというご相談。どうやらフルネームで検索してしまったようです。ウェブ・オブ・ナレッジはファーストネームは1文字にしてうしろのアスタリスクをつけ、前方一致にしてあげる方がよろしいです。元のデータにフルネーム全部が入っていないことが多いようですから。(それとも全然入っていないかも。)例えば、「新渡戸稲造」さんだったら「Nitobe I*」ですね。何故喩えが新渡戸さんなのか、は深く突っ込まないで下さい。自分でもよく分かりません。

後者は。珍しいですねー公共図書館からのご質問ですが、とある本に、添付した某動物の図が載っているかどうかを知りたい、というものでした。まあ、こういう「絵が掲載されているか」を訊かれることはたまにあります。今回の送られてきた絵を見て「まー、あればすぐ見つかるっしょ」と思ったのですが、実物の本を見て、少し悩みました。分厚っ。これを探すのか?しかも、中身をぱらぱら~とめくって更にびっくり。うわ、どれもこれも同じよーな絵ばっかりだ!1冊丸ごと、その動物だらけ。とにかく、その動物しか載っていないのです、この分厚さで。しかも図版の数も半端ない。これは…難しいかも。巻頭に、図版のリストが載っていましたが、送られてきた図版のキャプションと同じものはないし…。困ったなあ。全部見るのかなあ、やっぱり。何百ページあるんだ、これ?

…で、ぱらり、とめくったら、いきなり大当たり。

…菜の花、運を使い果たしちゃったよー。でもやったやった!
…と、そこでお問い合わせ内容をよくよく読み返すと、別版ではこのページに載ってました、というのがちゃんと書いてありました。あ( ̄▽ ̄;)。しかも同じページだったし。ちゃんと問い合わせ内容は隅から隅まで読みましょう、という教訓。(えー)

で、この本をうちの大学がどうやって手に入れたか知りたい、という質問もくっついてました。は?うちが?どうやって?…さあ?

ぱらぱらとその本をめくってみると、フロントページに蔵書印があります。勿論、うちの大学の。でもその上に、違う大学名が…。更にもう1ページめくるとまた違う大学の蔵書印が…。何だこれ、どうなってる?

この本は、今から120年くらい前に出た洋書です。出版元は勿論、海外。押されている蔵書印のうち、1つは聞いたことのない大学名、もうひとつはとても有名な大学。後者からうちの大学は大量に本を貰っていますので、多分この本もその大学から寄贈されたのでしょう。すると、最初にこの本を得た見知らぬ大学からその有名大学へ持ち主が移り、それがさらにうちの大学に来た、ということでしょうか。

最初に受け入れたと思われる大学の蔵書印には明治32年の日付が入っていました。更にうちの大学の図書原簿を調べに行ってみたら、この本はやはり、とても有名な某大学から貰い受けたものだということが判明しました。受入日付は、昭和28年。更に更に調べると、見知らぬ大学というのは、その有名な大学に吸収された大学名でした。なるほど、だから蔵書印がこんなに沢山押してあったのですね。

この本は今でこそ、うちの大学の書架にひっそりと存在していますが、ここにくるまでに色々あったんだろうなあ、とちょっといとおしく思ってみた菜の花なのでした。


利用案内冊子の英語版が佳境に入っています。係長が頭を抱えていらっしゃいます。とりあえず、現在うちの係で一番忙しいのは間違いなく係長ですな、うん。頑張れ係長!…と応援しておきます(ひ…他人事!?)。

かくいう菜の花も、焦りまくりなのでありますが…。時間がない9月ですね。うーん。去年ってこんなに時間なかったっけ?



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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