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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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ふっくら日本地図

577日目(通算1274日目)。気分はエステティシャン。

今日は、菜の花より200歳くらい年上の革装本を磨いていました。最初に、中央所蔵の貴重書で、保革油まで塗ってあったものにアクリルポリマーを塗布して仕上げるのをやってしまってから、うちの図書室の貴重書のみなさまのほこり取り、アルコール、保革油の手順で。いやあ、つやつや。

作業のときに、磨く資料の中身などを確認します。本日選んだのは1700年代の本ばかりで、2巻本1組と、4巻本1組。4巻本は、見返し紙と天・小口のマーブルが鮮やかで、背も金箔押しで植物などの凝った模様が入っているもの。蔵書票は特になし。そこはちょっと残念。2巻本の方は、当時のスコットランドの旅行案内で、この時代の本にしては珍しく、絵が沢山入っていました。名所旧跡案内ですね。見どころの綺麗な風景画や、遺跡の発掘品のスケッチのようなものなど、多種多様の図版が折り込まれておりました。きっと、この本を読んできた人々は、その魅力にわくわくどきどきしたに違いありません。

それから、ついでに別の本も見てきました。高校の教科書なんかでお見かけする有名な洋書の、「もしかしてこれ、初版本!?」という本の来歴調査をされていた方が、報告にいらっしゃっていたので。残念ながら、第2刷だったようです。でもまあ、古いことには変わりありません。まったく、本の耐久性には驚かされます。人間だったら、1700年代生まれで今もつやつや、現役です!…というのは、さすがにありえませんものね。まあ、100年くらいまでなら、某名誉教授の先生が体現して下さっていますが、さすがのM先生も、1700年代生まれではありません。…で、その本なのですが、開いたら世界地図が巻頭に折り込まれていました。凄い。この時代にもう、世界地図?南極以外の大陸はすべてありました。そして、日本も!うーん、ずいぶんふっくらした日本だこと…。でもでもっ、本州、九州、四国、そして北海道までちゃんとありました。都市名も、エドっぽいのと、あとは琵琶湖の横にミヤコっぽい文字が…。そっか、ミヤコなんだ…。それにしても、この時代には飛行機など当然なかったわけで、こういう地図を作るのも地上での測量だけでやっていったわけですよね…。凄いですね、本当に凄いです。「凄い!」と感動できることは、一種の癒しですね。プラスの思考をいっぱい戴いた気がします。


逆に今日一番、気疲れしたことは、書誌調整関係のメールで。菜の花の書き方が悪かったのです、きっと。そのまま書くと、きつい印象になるかなー、と思い、やんわりと遠回しに言って察して頂けたらな、って…。でもやんわり過ぎて方向性を間違えてしまったみたいです。大暴投で戻ってきてしまいまして。仕方ないので返信は直球勝負で。ああぁぁ…それにしたって菜の花、もっと書き方ってものがあるでしょうよ。これじゃあ滅茶苦茶、嫌な奴ですよ、絶対。菜の花だったらこんなメール受け取ったら凹んじゃうよ…。というか、ケンカ売られた!買わなきゃっ!…って感じになっちゃうかもですよ。こういうやりとりについて、菜の花はまだまだ修行が足りないようです。精進しましょう。




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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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