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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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数字は怖い

420日目。いつも「今日って書くこと何もないよー」と思うのですが。

本日は2回カウンター。カウンター当番は現在、4交代で回していますので、2回あると半日ですね。1コマ目と3コマ目に。朝イチと午後イチです。

試験期間が近いせいか、利用者が増えつつあります。カウンターで声をかけられる回数も明らかに増えてきました。学生の本分だなあ、試験。いやあ、社会人の何がいいって、試験がないことかな…。まあ、似たようなものはいっぱいありましょうが。大学の試験は、ほんとに難しかったですよぅ。電磁気学、いつも最初に「マクスウェル方程式を書け」って出てきて、それが書けないだけで後ろの問題が全部解けても落ちる、と言われてました。マクスウェル方程式、たった4つの式なのに菜の花はちっとも覚えられないんですよー。ちなみにこのマクスウェル方程式を書き終わった後は、ノートの持込可能でした。量子力学はいつも山をはっていたなあ…。でもその辺りはまだちゃんと取れたからいいとして、「一般相対性理論」(特殊の方は必修科目だったので何とか取った)と、「物性物理学」は駄目でした。全然歯が立たなかったー。懐かしき(悲しき)思い出。フォノンって何だろ。未だに分かりません。


継続図書のお値段調査をしていました。本日一日かけて、何とかまとまりました。で、あやしい分析をして、それっぽい資料になりました。何というかですね、数字は堂々と人を騙しますよね。怖い怖い。気をつけようっと。あ、資料に捏造や嘘データはないですよ!その辺は大丈夫。改変もしていませんし、データ収集方法も明記しているし、データの信頼性も確保されています(ちゃんと別方向からもチェックして、正しいことは確認済み。実験は必ず、複数の方向から何重にも事実を確認しなさい、というのが研究の鉄則)。そういうデータ取り扱いに関しては、そりゃもう、元理系の実験系学生としては万全を期していますとも。間違いなく、書かれているのは本当のことです。ただ、もしかしてもしかすると誤解を招いちゃうかもね、みたいな…。その辺りはデータを見る人にお任せするとして…。

今日はそれが出来たから、何となくハッピー。

あ、もうひとつバタバタしたのは、学外からの電子ジャーナル利用に関するお問い合わせ。たまたま最初のレスポンスが菜の花だったので、手間が省けました。基本的にこのシステムに関するお問い合わせは、係内で菜の花担当ということで。でも、実際は単なる窓口で、技術はすべてシステム系のY氏任せなんですけれども。もしもY氏が異動になったら、菜の花も異動してやるー!くらい、窮地に陥ること請け合い(請合うな)。

本日も、事実確認の窓口になっただけで、ほぼY氏が何とかして下さいました。毎度毎度、お世話になっておりますm(_ _)m。

で、解決したのですがこれからも色々あるでしょうし、お問い合わせ事例についてコツコツと記録を残しておこう、と思い立ちました。FAQを用意するときにも便利ですしね。簡単なフォーマットを作って、ファイリングしてみました。うむ。これでよい、これでよい。で、誰が書いていくのかなー、といえば、どうせ菜の花か。あー、そうだ、菜の花だ。んー、そうか、菜の花か。


そういえばお昼休みに、係のF氏にぽつりと言われました。

「以前、Yさん(←システム系のY氏)は特殊な経歴だから参考にならない、と(菜の花さんは)仰いましたけど、菜の花さんも十分参考にならない人ですよね。」

軽くショック。まあ、特殊な経歴だとは思いますけど。念のため何故?と訊いたら、昨日のお昼休みに話していた高校生の頃の話を持ち出されました。全国統一模試で国語と数学なら満点とったことあるよー、というのがF氏的には駄目だったらしい。。。なーんだ、そんなこと。じゃ、普段の言動が駄目なわけではないのですね!よかったー。てっきり昨日、嬉々として液体ヘリウムや液体窒素の実験の話や、タンパク質のフォールディングについて語っていたのが駄目なのかと思いましたよ!その前はヒトの視覚のロドプシンなどについて語った気もするし。…ちなみに。「菜の花は一般人だよー」と、よく他の場所で主張しますが、「そうだね」と同意してくれた人は未だにいません。何故。



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特殊性

西の端のライブラリアンです。
こんばんは

>嬉々として液体ヘリウムや液体窒素の実験の話や....

そりゃ相手が、話の内容のマニアックさに気づいてないだけじゃないですか?統一模試の話題のほうが身近なだけで(笑)。

しかし、液体ヘリウムが必要な実験をされてたんですかぁ?専門は生物物理とお聞きしたような気がするんですが、絶対零度近い低温が必要な実験もあるんですか?生体を保存するくらいなら、液体窒素くらいでも良さそうな気がしちゃうんですが。あくまで素人のイメージですが。
  • from 西の端のライブラリアン :
  • 2008/01/23 (22:32) :
  • Edit :
  • Res

Re:特殊性

>西の端のライブラリアンさん

コメントありがとうございます。

>そりゃ相手が、話の内容のマニアックさに気づいてないだけじゃないですか?統一模試の話題のほうが身近なだけで(笑)。
とってもありそうな話です…。確かに液体窒素や液体ヘリウムの話は「全然分からない」と仰ってました。。。

>液体ヘリウムが必要な実験
はい、やってましたよー。liqN(液体窒素)の方が手軽なので、それでいけるときはやってましたけど、それより低温世界へ旅立ちたいときもたまにあるのです。

専門は?と訊かれると生物物理、とお答えすることになるのですが、そもそもの前提は「顕微分光学の手法を用いて」だったもので、色々な分光をやってました。(測定対象に生物試料を選ぶことが多かったので、専門としては生物物理です。たまには共同研究で非生物を測ることもあり、その場合は化学物理とか別の分野の人になり済ますことに…。)ナノ秒の時間分解分光もしましたし、4Kの低温での分光もしましたし。

生物試料のときも低温分光って結構お役立ちです。低温だと蛍光寿命が長くなって、結果的に蛍光収率が上がるのです(シグナルの増加)。また低温になるほど分子振動が減りますので、色素の吸収帯・蛍光帯が狭くなって、複数色素が存在するタンパク質を測定しても、それぞれのスペクトル幅が狭くなるので、各色素の情報が読み取りやすくなりますし、更に各色素間のエネルギー移動も阻害されることで常温では殆ど光らない色素が光ったりするのです。更にボルツマン分布によってより低エネルギーにある色素からの蛍光ほど大きく増加するので、温度を調節することで自分が解析しやすいデータが得られるようになるのです。で、たまたま菜の花が解析しやすいスペクトルは数十Kくらいで、少しliqNより低いくらいの温度だったのですねー。

あ、でも生物試料の保存だけなら、確かにliqNでも大丈夫です!

…みたいに語り出すから、「一般人」って言って貰えないのでしょうか、やっぱり…。
  • from 菜の花 :
  • 2008/01/24 (19:50)

時間分解分光

お返事ありがとうございます。
そしてとても丁寧な解説ありがとうございます。興味ぶかく拝読いたしました。これは社交辞令じゃないです。

実は時間分解分光って知らなかったんですよ。なんだそりゃ?と思って調べてみたんですが、へぇ~~。そう言うことができるんだ!JDreamで検索してみましたが、頻度分析してみると、どうも90年代後半から論文数が増えてるように見えますねぇ。ぼくが大学を離れたあたりかぁ。。いやでも、掲載資料も見ましたが、ぼくが読んだことのない雑誌が並んでましたし、たぶん、ぼくの専門とは関係ないんでしょう。

言われてみると確かに、適度に冷却したほうがノイズは減りそうな気がします。
  • from 西の端のライブラリアン :
  • 2008/01/25 (19:14) :
  • Edit :
  • Res

Re:時間分解分光

>西の端のライブラリアンさん

JDreamで検索して、頻度分析までやっている辺りが…マニアック過ぎませんか!?…うーん、恐ろしいです、図書館員。

時間分解分光測定は、そうですねえ、細かい時間分解するためには、やっぱりレーザーは欲しいしー、ディテクターもいいものがないと出来ないしー、で、技術的にも難しかったためにあまり行なわれていなかったのかもしれません。でも最近の機器の発達によって、比較的安価に簡単な測定システムが出回ってきて、普及してきたかもしれませんね。浜フォトとか、簡単なの出してましたっけ、確か。

…って、もはやこれは、図書館職員のブログ上でのやり取りではない気がするのですが(笑)。
  • from 菜の花 :
  • 2008/01/25 (20:29)

レーザー分光

かの有名な浜松フォトニクス!
ぼくは、地球畑とか宇宙畑の人間なので、当然、浜松フォトニクスと言えばカミオカンデです!

レーザーですか!そりゃ、入力光の波長は揃ってれば揃ってるほうが散乱光にせよ透過光にせよいいですよね。

ただまぁ、ぼくは理学部は理学部でも、使った観測機器は

  ハンマー、クリノメーター、ルーペ

という、体力勝負のバリバリのフィールドワーカーでるから、高級な実験機械はあんまり縁がなかってんですよ。せいぜい同位体測定かなぁ。ぼくはやらなかったけど。うちの研究室は当時、日本最強(最凶?)のフィールドワークを課すことで知られるフィールドワーカー虎の穴だったのです(笑)。
  • from 西の端のライブラリアン :
  • 2008/01/25 (23:14) :
  • Edit :
  • Res

Re:レーザー分光

>西の端のライブラリアンさん

はい、かの有名な浜松フォトニクスです。学生時代、菜の花が就職してみたい企業のひとつでした。

>入力光の波長
分光のときは揃っている方がいいです、はい。でも普通の光学顕微鏡像には向かないのです、レーザー光。位相と波長が綺麗に揃いすぎていて、干渉してしまうため、綺麗な像がとれないのですよ(>_<)。顕微分光をやっていた菜の花としては、レーザーの光は一長一短。レーザー光を使う顕微鏡もあって、それは分解能が高い新しい顕微鏡ではあるのですが、基本的には走査型になってしまいます(それもやってましたけど、というかそれがメインでしたけれど)。でも走査型はどうしても時間分解能が出なくなってしまいますからねえ。色々と工夫のしがいがある測定系でした。

>ハンマー、クリノメーター、ルーペ

いやあ、いいですね、何か平和で(いや、体力勝負!ってあたりは不穏ですけど)。菜の花も大学入学当初は地学か宇宙物理学系に進むつもりだったので、そっち系の授業もとっていました。ハンマー、クリノメーター、ルーペを持って、休日に山と海に実習に行かされましたよー。フィールドワーカー虎の穴(笑)にいた人にとっては、児戯に等しい内容だったと思いますけど、今は懐かしき思い出です。
  • from 菜の花 :
  • 2008/01/26 (14:12)

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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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