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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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図書館サービス、主役は利用者

418日目。またもショック、そして反省。

落下からはかなり復旧しましたが(と書くと菜の花はPCなのか?という疑いが生じますが、一応ホモ・サピエンスの範疇に分類されるのではないかと愚考いたします)、今度は別の事件によりショックを。これは凹みますよ…。


来週、某研究の聞き取り調査があるそうで、それに先立ってアンケートが送られてきました。ので、それに回答するところから本日はスタート。途中でしたが、午前中は大きなプロジェクトに関して、業者さんのプレゼンテーションがあるということでそちらに参加しに出掛けました。でもうっかり、ひざかけを忘れてしまったので一度事務室に戻ったら、カウンターに名誉教授の先生がいらっしゃっていて学外からの電子ジャーナル利用をされたい、とのことでしたので、対応して下さっていたお隣の相互さんから引き継いで、30分程度手続きと説明をしていました。それから説明会に戻ったら、もう半分終わってるー。らっきー(え?)。色々な大学の事例が次々に飛び出すのですが、最後に思ったのは、結局この業者さんは何をしてくれるんだろう?でした。質問したかったけどやめました。というか、別の質問をしようかなーと手を上げたけど部課長に負けたので気がくじけました。そうしたら館長が見事に菜の花の最大の質問事項を仰ってくれて「さっすが館長!」と思ったのでした。売り込みの下手な業者さんだったのか、それともそれを訊いてもらうという狙いだったのか。

とりあえず、このプレゼンを聞き続けることは、菜の花にとっては非常な苦痛が伴なうものでしたので、途中でさっくりと退席させて頂きました。30分遅れで行った挙句に途中退席って、どういう平職員だろう、と自分でも思うのですが(しかも館長・部課長揃い踏みの説明会で!)、もはや一刻たりとも耐え難い!…みたいな。プレゼンもあまり菜の花の興味をひきませんでしたが、もうひとつ、ナーバスになっているときの菜の花は人間が苦手で、人が沢山集まっている部屋に長く留まれないという問題があって。それで講義を受けられなかった時期もあったくらいです。就職してからはあまりそういうことはなかったのですが、やはりまだ完全に調子を取り戻せてはいないようですね。何とか早く完全復帰しなくては。でも正直、精神面の健康にはあまり自信がない…。そうは見えない、とよく言ってもらえますけれども。


途中退席して、その足でシステム系のY氏のところにWWW関係のことで相談に行って、それから事務室に戻りました。午後からは書かないといけない書類を書きつつ、回覧されてきた原稿をチェックし、係のF氏と仕事の相談をし、電話レファを受け…としている間にあっという間にカウンター当番。今日はカウンターに入っていた2時間半くらい、ほぼレファレンスが途切れることがなかったので対応以外の仕事は出来ず。一番大きいのが、最初に書いたショックの話。

その利用者さんは、他の部署から電話を転送されてきた方でした。カウンターに入る前に10分以上電話でお話して、来館して頂くことになったので準備を進めていたら、実際にカウンターにいらっしゃいました。うちの係の管轄について話している間は何とか穏便に進んだと思います。熱心にメモを取られていて、説明も懇切丁寧にしたと思っています(でも、必ずしもそうではなかったのかもしれません…。菜の花が常識と思っていることが、誰にでも常識とは限らない、というか…。その辺りはちょっと不安。)その方自身も機嫌よく去っていかれたのです。が。

問題はそのあと。一度他部署に行って頂き、またこちらに戻って頂くときにちょっと行き違いがあってご迷惑をお掛けしてしまいました。その辺りは菜の花のミスでした。が、取り戻せたと思っていたのに…、どうも戻ってきてからお隣の係のパートさんが焦ってあまり説明せずに手続きを進めようとしたのが最後のきっかけだったらしく、非常にご立腹されて。多分、そこまでの様々な問題の積み重ねが、たまりにたまってそのタイミングで爆発したのだと思いますけれども…。あまりの剣幕に、横にいた菜の花はどう割って入ればいいのか、とおろおろしていたら、すぐに別の利用者の方がいらしてそちらにかかりきりに。このとき、この利用者さんに待って頂いてでも上司を呼びにいけばよかったのですが…、そこまで頭が回らずにとにかくレファレンスを先に何とかしよう、と。その利用者さんは大変喜んで頂いて帰って頂いたのですが、終わった!お隣を何とかしなきゃ、と思ったらすでにその後ろに次の利用者さんが並んでいるという大盛況ぶり。えー。そちらの対応が終わった頃には、もうお隣の利用者さんは姿が見えませんでした。事情を聞かないと、と思ったら更にすぐ次の利用者さんがいらして、今度は別のレファレンス。。。結局一段落したときには、カウンターの終了時間を15分もオーバーしていて、あのお怒りの利用者さんがどうなったかも定かではない状態で。声もかけられなかった…。何かフォローすべきだったのに。

でも、後から思うとあのとき事務室内にもやり取りは聞こえていたはずなのに、仲裁に入って頂けなかった係長を、菜の花はちょっとばかり恨めしく思います。ミスをしたり失礼があったのは確かに今カウンターにいる人ですけれども、上司にはそれをフォローしてもらいたい、と部下としては思うのです。トラブルがあったのはお隣の係ですが、その時間うちの係長もお隣の係長もどちらも事務室内にいらっしゃったのですよ。うちの係長は、直属の上司であるお隣の係長が出ないのに自分がしゃしゃり出るのはやはりためらわれたけれど、気が気じゃなかったので課長を呼びに行くかどうか迷った、という至極納得できることを仰っていました。確かに。じゃあ、どうしてお隣の係長は来てくれなかったのだろう…というのは、菜の花には推測しか出来ませんけれども、もしかしたらトラブルになったパートさんがベテランで発言力もある方だったのに対して、係長は後から異動してきたし、何か遠慮のようなものがあったのかもしれない、と。ああ、でももしもこれが去年起こっていたらきっと、うちの係のFさんが平和に仲裁してくれたのではないかな、なんて懐かしく思います。

今回のことで特に思ったのはやはり、利用者さんと接するときの姿勢かな。

図書館員は、図書館を愛し、図書館システムを便利だと思っていて、その便利さを何とか利用者の方にも享受して頂きたいと願っているのだと思います。だから思わず、その利用者さんが利用できるすべてのサービスを提供しようと考えてしまうわけですよね。でも実際、すべての利用者さんがすべてのサービスを利用しようとは思っていないし、過剰なサービスを求めてもいないのです。でも思わず

 「図書館員が、利用者さんにやってほしいこと」

について、お話してしまうことがあります。本当に思わず、であって、気持ちとしては少しでも多くを提供して利用者さんに満足してもらいたい、というその一心なのですが、これではカウンターのサービスとしては失格ですよね。実際、カウンターで大切なのは

 「利用者さんが、自分でやりたいこと」

をいかに多く聞き出し、読み取って、その目的に合致した情報やサービスを図書館員が適切に提供していくことだと菜の花は思うのです。主役は利用者さんであって図書館でも図書館員でも資料でもありません。そして必要なのは、その利用者さんの目的の達成。不要サービスを押し売りしてはいけないし、過剰サービスをしても利用者さんには邪魔なだけ、という結果になりかねず、図書館員が「ついでにこれも」ということがあってはいけないと思うのです。まあでも、思わず色々な情報を詰め込んでしまうなんて、本当によくあることですけれども。講習会なんかではいつも反省してばかりですし(T-T)。

とにかく。忘れてはいけないことを、もう一度再確認した菜の花でした。今流行の「らーにんぐ・こもんず」というのも、同じだと菜の花は思うのですけれどね(…ぼそっと)。最近の大学はアグレッシヴですね。時々びっくりしますよ。学生が完全受け手のお客様になる時代が来るなんて、きっと百年前は想像も出来なかったことでしょう。勿論、よりよい学習環境を整えるのは大学のつとめでしょうけれど、まあ…色々思うところもありつつ。

1週間の終わり方としては、どうにもよくない感じです。心にひっかかるものがあるというか…。結局、閉館時間まで職場の色々な人とお話をして回っていました。沢山の人がいるのは苦手なのですが、少数の人相手にお話をするのは、こういうとき一番救いになるものです。お付き合い下さった方々、ありがとうございました。来週も菜の花、もう少し頑張ります。それでは…。



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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