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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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所蔵一覧のソート順

227日目(通算1602日目)。枝垂れ桜、満開。

今、うちの図書室とお隣の図書室の建物の間にある中庭では、名物の枝垂れ桜が満開です。息を呑むほど美しい枝垂れ桜です。花色が濃い桃色で、まるで桃の花のようで、八重桜ほど八重ではないですがソメイヨシノよりはリッチな花付きで重厚な感じがします。いつもだともう少し遅い開花なのですが、今年はちょっと早くに満開になってしまいました。入学式まで待ちきれなかったのですね、桜さん。まだひとひらも散ってはいないのですが、夕方からはあいにくの雨。明日の朝、どうなっているか若干、心配です。


本日は朝からちまちまと書類関係、頑張りました。新年度ですから、色々書類の提出が必要なのでございます。今年度からうちの図書室の所属部署の長である先生が交代されたので、新しい先生から印を頂かないといけない書類もあり、押印依頼メールをお送りしました。しばらくして、早速ご来室頂いたY先生。前任の先生は、図書室には長居することがまったくなく、いつも用件が済めば風のように去っていかれていたのですが、Y先生はそのままにこにことお話タイム突入。でも先生…、満面の笑みでそんな恐ろしい裏話をー!!!Σ( ̄ロ ̄lll)。いやはやいやはや…。とりあえずY先生、今年度はどうぞ宜しくお願い致します。



午後の後半からは、ようやく3月の最終支払に回っていた新着図書の目録作業に突入…したのですが。1冊目から、OPAC(Online Public Access Catalog = オーパック、いわゆるオンライン蔵書目録)で検索したときに、変だ、これ!と。

雑誌書誌にぶら下がっている所蔵データだったのですが、これが年代順に並んでいないのです。雑誌書誌の場合は、一括所蔵データ(この雑誌は、何年から何年の、何巻から何巻までを所蔵してます、と一言で書いてある部分)と、個別所蔵データ(何年の何巻は、資料IDがこれで、現在貸出中状態はこうですよ、という1冊ごとのデータ)があるのですが、一括所蔵データには、「昭和33年から平成23年まで所蔵していて現在も継続受入中」とあるのに、何故か個別所蔵の一番上が平成11年、その次は平成10年、平成9年…と続いて平成2年まで、そして何故か平成19年、平成18年、平成17年の3年間が入った後、昭和63年、昭和62年…と続くのです。あ、あれ?平成元年は?平成21~23年は?…どんどん下に行き、2ページ目、3ページ目、とリンクを辿っていくと、そのまま順次、昭和が古くなっていき、昭和33年まできたら、その下に平成23年がスタートしたのです。え!?何で?そのまま平成22年、平成21年、平成20年と続いたら次は平成16年。このまま平成12年までいって、一番下が平成元年。もはや、何順に並んでいるのか意味不明。

時々、訳のわからない並び順をしているのが、この個別所蔵というものでして。それにしても酷い。何故、こんなことに?

不思議でたまらず、色々やってみていました。そして何十回かデータの書き換えをしていて、ようやく菜の花は気付きました。どうも巻号を入力したときに、自動的に「ソート順」という20桁の数字が書き換わっているようなのです。これか!これの順番に、OPAC上では並び替えられているのか!?そうなのか…!?

ちゃんと並んでいる個別所蔵、並んでいない個別所蔵をひたすら眺めて、やっと法則が判明。そうか、巻号に入力した文字を何らかの法則でこの「ソート順」というこの20桁の数字に置き換え、その20桁の順番でソートをしているのか…!そして今回のような平成○年、というような巻号の場合、どうやら最初の2~5桁目に、西暦に自動変換した数字が入るらしい、ということがわかりました。つまりは、「平成22年」という巻号だったら

「02010000010000000000」

という「ソート順」の番号が入るのです。そしてもしも「平成22年 上巻」「平成22年 下巻」というように入力すれば

「02010000010000000000」
「02010000030000000000」

というようになることも確認。なあるほど。ちなみに「昭和63年 上巻」「昭和63年 中巻」「昭和63年 下巻」「平成元年 上巻」「平成元年 中巻」「平成元年 下巻」は

「01988000010000000000」
「01988000020000000000」
「01988000030000000000」
「01989000010000000000」
「01989000020000000000」
「01989000030000000000」

これなら確かに、綺麗に並ぶはず。(実際は古いものを下に持ってくるのでこれのちょうど逆順にOPACでは表示される。)何となく法則、分かりますでしょう?最初の数字が0で、次に4桁の西暦が続き、その後に4桁の0(恐らく、月日などがあるような巻号だとここを使うのでは?)、上巻などのデータがあればそのあとに数字を入れ込んでいく…、残りは0で埋める…まあ、そんなような法則が想像されます。

じゃあ、どうして今回のものは並ばないの?…と確認したところ、どうも数字が狂っているようで。最初の2桁と途中の3桁が落ちていたのです。本来は

「02010000010000000000」

となって欲しいのに

「01001000000000000000」

となっていたのです。何故かは不明ですが。そして「ソート順」というのはどうしても20桁欲しいらしく、落ちた5桁分は後ろに0が補われていました。うーん、何これ。何か2進法みたいになってますよ…何の暗号。で、すべての個別所蔵の「ソート順」を書き出すと、こうなっていたために、こんな変な並び順になっていたことがわかりました。

平成11年「99901000000000000000」(本来は「01999000010000000000」)
平成10年「99801000000000000000」(本来は「01998000010000000000」)
平成09年「99701000000000000000」(本来は「01997000010000000000」)
平成08年「99601000000000000000」(本来は「01996000010000000000」)
平成07年「99501000000000000000」(本来は「01995000010000000000」)
  ・
  ・
平成02年「98903000000000000000」(本来は「01989000010000000000」)
平成19年「02007000010000000000」(正しい)
平成18年「02006000010000000000」(正しい)
平成17年「02005000010000000000」(正しい)
昭和63年「01988000010000000000」(正しい)
昭和62年「01987000010000000000」(正しい)
昭和61年「01986000010000000000」(正しい)
  ・
  ・
昭和35年「01960000010000000000」(正しい)
昭和34年「01959000010000000000」(正しい)
昭和33年「01958000010000000000」(正しい)
平成23年「01101000000000000000」(本来は「02011000010000000000」)
平成22年「01001000000000000000」(本来は「02010000010000000000」)
平成21年「00901000000000000000」(本来は「02009000010000000000」)
平成20年「00801000000000000000」(本来は「02008000010000000000」)
平成16年「00401000000000000000」(本来は「02004000010000000000」)
平成15年「00301000000000000000」(本来は「02003000010000000000」)
平成14年「00201000000000000000」(本来は「02002000010000000000」)
平成13年「00101000000000000000」(本来は「02001000010000000000」)
平成12年「00001000000000000000」(本来は「02000000010000000000」)
平成元年「00000000000000000000」(本来は「01989000010000000000」)


…分かります?変なところで解明しようとしてすみません。とにかく、こんな愉快なことになっていたわけです。平成11年と平成12年で大きな分かれ目になっているのは、1900年代から2000年代に突入したせい。何だか2000年問題を思い出させるようなギャップですね。それにしても不思議なのは平成17~19年。何故かこの3年だけ、正しい「ソート順」が入っている…。うーん、どうして。ちなみに平成元年に関しては、よく一番下にいってしまっているパターンが見られます。「元年」というのがどうしても自動的に1989年、と変換できなかったのか、「ソート順」がallゼロになっているためのようです。今のシステムだと、ちゃんと1989年と認識するのですが(なので、一度値を消して登録し、もう一度「平成元年」と入力して登録すると、正しい「ソート順」が自動挿入されて、きちんと並ぶようになる、という例がこれまでに何度か見られている)、これを登録した当時のシステムでは、内部でエラーしていたのではないかと想像します。

とにかく、並び順の謎は解明されたので、無理矢理「ソート順」の書き換えにいきました。で、綺麗に並びました。…うん、どうして本来の自動挿入と違う数字が入ってしまうのか良く分からないですが(どうやらこの書誌だけは、何度やってもこの狂った数字しか入らないらしい。書誌の何らかのパラメータがきいているのかも…?)、今日のところはとりあえず満足です。しかしシステム内部のこの「ソート順」自動挿入の変換法則、どうなっているのか大変気になります。



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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