菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
貴重書と仲良し
- 2011/09/13 (Tue)
- 4-6年目(某文系図書室編) |
- TB() |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
562日目(通算1259日目)。ついでに貴重書を愛する貴重書級の名誉教授とも仲良く(?)おしゃべり。
朝から、昨日戻ってきたメール2件について、それぞれ対応して変身、じゃなくて返信。順調。うーん、晴れるだけでこんなに順調なら、毎日晴天が続いてくれるとありがたいのですが。いや、でも雨も重要です。ええ。
いつもの業務を午前中にばたばたと片付けて、それから久々に貴重書のカビとりに取り組みます…。って、放置している時点で危険度高すぎなのですが。どうしても時間がとれなかったので。かびていなかったものの、念のため拭き取りをしたもの4冊については、午後から持ち出して革磨きに出掛けました。
革磨きでは、まず最初に前回、乾燥しておいたうちの貴重書数冊と、作業している館の貴重書で、同じフェイズにあったものにポリマーを塗布。それから、作業している館の貴重書のうち、前に来た人がセルロースのアルコール溶液を塗布したものが数冊あったので、これに保革油を塗りこみ。しっかり、磨きます。もういっぱいの優しさと愛をこめてですね。あいっ、らぶっ、きちょうしょ!みたいな。菜の花のおじいちゃんのおじいちゃんの、そのまたおじいちゃんくらいの年代の方々ですからね、やさしくやさしくね。
しかし、もう磨く以前の問題に突入しつつある方々もいらっしゃいます。本日は、製本の糸が切れてしまった状態の方、発見。確認すると、刊年は1640年代。あー…えっと、日本だと江戸時代の初頭、徳川家光の時代ですかね…。恐ろしいですね。人間だったらもう骨になってますね。本って凄いなあ。革もまだつやつやしてますよ。紙の端はちょっと傷んできてますが、中は綺麗なものですよ。まあ、本当にリプリントでも何でもないとしたら、ですけど…でも多分…新しくはなさそうです。遊び紙に色が薄くなったインクの文字があるのですが、1721年が何とか~と書いてありました。詳しくは突っ込んでいません。出来れば、ちゃんとした修復の人のところに出したいところです。(と、紹介を受けてきました。)でもそういう本、幾らでもありますからねえ…。。。1冊10万円くらいかかったら、あっという間に図書費が尽きます…(- -;)。ちゃんと整備して、後世には伝えていきたいのですけれども、何しろ先立つものが。。。
それにしても、今日は名誉教授のM先生がいらしていたので、お話をお聞きしていましたが、この先生もまた凄いです。何しろ御年90歳を超えていらっしゃるのに、杖もつかずにてくてく登場して、「数も数えないのにカウンターとはこれいかに」といきなり嬉しそうに仰るのです。へ?と思ったら、図書館の入口のところで、「カウンターはこちら」という掲示をご覧になったそうで。そうか、カウンターって、何かをカウントするところだったからカウンターって言うんだ…と初めて思いました。でもうちの図書室のカウンターは、ホントにカウントするところですけれどもね、入場した利用者さんを数えているのです。かちかちと。手で。
で、そのあとはまた凄い記憶力を見せ付けられまくりでした。1973年にどこどこの国の何とかという街であったこういう学会で、この本を著者から貰ったんだよ、的なお話がどんどん飛び出してくるのです。何ですか、この記憶力の鬼のような方は。お肌つやつやですしね。耳も遠くないですし、言葉も明瞭ですし、まだ次の学会発表でも発表しちゃうぞ、と元気いっぱいに研究中のM先生です。いやあ…こういう風に歳を重ねたいものでございますね。ホントに。
朝から、昨日戻ってきたメール2件について、それぞれ対応して変身、じゃなくて返信。順調。うーん、晴れるだけでこんなに順調なら、毎日晴天が続いてくれるとありがたいのですが。いや、でも雨も重要です。ええ。
いつもの業務を午前中にばたばたと片付けて、それから久々に貴重書のカビとりに取り組みます…。って、放置している時点で危険度高すぎなのですが。どうしても時間がとれなかったので。かびていなかったものの、念のため拭き取りをしたもの4冊については、午後から持ち出して革磨きに出掛けました。
革磨きでは、まず最初に前回、乾燥しておいたうちの貴重書数冊と、作業している館の貴重書で、同じフェイズにあったものにポリマーを塗布。それから、作業している館の貴重書のうち、前に来た人がセルロースのアルコール溶液を塗布したものが数冊あったので、これに保革油を塗りこみ。しっかり、磨きます。もういっぱいの優しさと愛をこめてですね。あいっ、らぶっ、きちょうしょ!みたいな。菜の花のおじいちゃんのおじいちゃんの、そのまたおじいちゃんくらいの年代の方々ですからね、やさしくやさしくね。
しかし、もう磨く以前の問題に突入しつつある方々もいらっしゃいます。本日は、製本の糸が切れてしまった状態の方、発見。確認すると、刊年は1640年代。あー…えっと、日本だと江戸時代の初頭、徳川家光の時代ですかね…。恐ろしいですね。人間だったらもう骨になってますね。本って凄いなあ。革もまだつやつやしてますよ。紙の端はちょっと傷んできてますが、中は綺麗なものですよ。まあ、本当にリプリントでも何でもないとしたら、ですけど…でも多分…新しくはなさそうです。遊び紙に色が薄くなったインクの文字があるのですが、1721年が何とか~と書いてありました。詳しくは突っ込んでいません。出来れば、ちゃんとした修復の人のところに出したいところです。(と、紹介を受けてきました。)でもそういう本、幾らでもありますからねえ…。。。1冊10万円くらいかかったら、あっという間に図書費が尽きます…(- -;)。ちゃんと整備して、後世には伝えていきたいのですけれども、何しろ先立つものが。。。
それにしても、今日は名誉教授のM先生がいらしていたので、お話をお聞きしていましたが、この先生もまた凄いです。何しろ御年90歳を超えていらっしゃるのに、杖もつかずにてくてく登場して、「数も数えないのにカウンターとはこれいかに」といきなり嬉しそうに仰るのです。へ?と思ったら、図書館の入口のところで、「カウンターはこちら」という掲示をご覧になったそうで。そうか、カウンターって、何かをカウントするところだったからカウンターって言うんだ…と初めて思いました。でもうちの図書室のカウンターは、ホントにカウントするところですけれどもね、入場した利用者さんを数えているのです。かちかちと。手で。
で、そのあとはまた凄い記憶力を見せ付けられまくりでした。1973年にどこどこの国の何とかという街であったこういう学会で、この本を著者から貰ったんだよ、的なお話がどんどん飛び出してくるのです。何ですか、この記憶力の鬼のような方は。お肌つやつやですしね。耳も遠くないですし、言葉も明瞭ですし、まだ次の学会発表でも発表しちゃうぞ、と元気いっぱいに研究中のM先生です。いやあ…こういう風に歳を重ねたいものでございますね。ホントに。
PR
この記事へのトラックバック
トラックバックURL
プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
フリーエリア
菜の花にメールする
カテゴリー
最新記事
(07/17)
(03/13)
(04/21)
(01/01)
(12/26)
この記事へのコメント