菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
協力的な先生の確保は、強力な助け
203日目(通算1578日目)。選書の味方、それは先生ー。
大学図書館の場合は本当、先生を味方につけるのは絶対に不可欠なことです。ラーニングコモンズ的なことをするときには言うに及ばず。学生の教育を担っている中核は、先生方ですからね。ふとしたときに、何事も図書館員だけで頑張ろうと空回りしているのを見かけると「あー…」と思ってしまいます。そしてもちろん、選書のときだって。
今、菜の花のいる図書室は予算のほぼ全額を「継続図書」、つまりは年刊や月刊などで刊行される資料群(学術雑誌だけでなく、年鑑類も含む)に費やしています。また、数年に1度の刊行の資料なども多く、そのために平均的な年間購入代金に少し上乗せした金額の予算を確保しています。で、年度末になると実際にどれくらい余裕ができたかを確認の上、それまでの年に買いきれなかった「欠号」の補充、場合によっては復刻版で代替させるなどの作業を行なうことになります。また、関連書籍の一括購入も検討します。ので、普段は「選書」という作業はないのですが、この時期だけは欠号しているものの確認や、出版状況の確認、優先順位の割り振り、そして選書作業があるのですね。
でも、残念ながら今の図書室の関連図書に関して、菜の花はまだまだわからないことが多いです。それにやっぱりこういうときは、利用者の声を集めるのが肝要。ということで、いつも先生方に推薦図書の募集を呼びかけてはいるのですが、実際になかなか集まってきません。それで、一番図書室をよく利用して下さっている先生に名指しで、5種類の資料の優先順位づけの妥当性の確認と類書の推薦について、問い合わせてみました。
先生方はお忙しいので、全体への呼びかけだとなかなか応答して頂けないことが多いのですが、この「名指し作戦」は結構、成果が上がるもので、講習会開催前のマーケティングでも使った手段です。全体へのメールや、会議などでの呼びかけでは無反応でも、こういう1対1のメールでは、返信があるもの。
お蔭さまで、菜の花は自分の判断の裏づけを頂いた上、気付かなかった素敵な本の存在を知ることができ、先生は先生であらためて所蔵検索をしてみることで「そうか、この本も揃っていたのか!」という発見があったそうで、これぞまさにWin-Winの関係、という平和的な状況でございました。K先生、ありがとうございましたー。
今日の一枚。
この写真に写っている2冊の本、実は同じ書誌に所蔵がついている「同じ本」でした。厚みが…かなり違う…。でも実際に、本文は一言一句、変わりません。本文はね。出版年も、出版月も、編者も出版者も、もちろんタイトルも同じ。違うのは、始まりと、各章の間と、最後に、山ほど入っている広告ページ。何故こんなことになってしまったのか分かりません。分かりませんが片方は広告が一切なく、もう片方は広告だらけ。でも中身は同じ。で、同じ書誌。うん…同じ書誌でいいのかな…。ちょっとだけ不安になる1冊…いや、2冊です。ちなみに刊行年は、昭和10年です。
大学図書館の場合は本当、先生を味方につけるのは絶対に不可欠なことです。ラーニングコモンズ的なことをするときには言うに及ばず。学生の教育を担っている中核は、先生方ですからね。ふとしたときに、何事も図書館員だけで頑張ろうと空回りしているのを見かけると「あー…」と思ってしまいます。そしてもちろん、選書のときだって。
今、菜の花のいる図書室は予算のほぼ全額を「継続図書」、つまりは年刊や月刊などで刊行される資料群(学術雑誌だけでなく、年鑑類も含む)に費やしています。また、数年に1度の刊行の資料なども多く、そのために平均的な年間購入代金に少し上乗せした金額の予算を確保しています。で、年度末になると実際にどれくらい余裕ができたかを確認の上、それまでの年に買いきれなかった「欠号」の補充、場合によっては復刻版で代替させるなどの作業を行なうことになります。また、関連書籍の一括購入も検討します。ので、普段は「選書」という作業はないのですが、この時期だけは欠号しているものの確認や、出版状況の確認、優先順位の割り振り、そして選書作業があるのですね。
でも、残念ながら今の図書室の関連図書に関して、菜の花はまだまだわからないことが多いです。それにやっぱりこういうときは、利用者の声を集めるのが肝要。ということで、いつも先生方に推薦図書の募集を呼びかけてはいるのですが、実際になかなか集まってきません。それで、一番図書室をよく利用して下さっている先生に名指しで、5種類の資料の優先順位づけの妥当性の確認と類書の推薦について、問い合わせてみました。
先生方はお忙しいので、全体への呼びかけだとなかなか応答して頂けないことが多いのですが、この「名指し作戦」は結構、成果が上がるもので、講習会開催前のマーケティングでも使った手段です。全体へのメールや、会議などでの呼びかけでは無反応でも、こういう1対1のメールでは、返信があるもの。
お蔭さまで、菜の花は自分の判断の裏づけを頂いた上、気付かなかった素敵な本の存在を知ることができ、先生は先生であらためて所蔵検索をしてみることで「そうか、この本も揃っていたのか!」という発見があったそうで、これぞまさにWin-Winの関係、という平和的な状況でございました。K先生、ありがとうございましたー。
今日の一枚。
この写真に写っている2冊の本、実は同じ書誌に所蔵がついている「同じ本」でした。厚みが…かなり違う…。でも実際に、本文は一言一句、変わりません。本文はね。出版年も、出版月も、編者も出版者も、もちろんタイトルも同じ。違うのは、始まりと、各章の間と、最後に、山ほど入っている広告ページ。何故こんなことになってしまったのか分かりません。分かりませんが片方は広告が一切なく、もう片方は広告だらけ。でも中身は同じ。で、同じ書誌。うん…同じ書誌でいいのかな…。ちょっとだけ不安になる1冊…いや、2冊です。ちなみに刊行年は、昭和10年です。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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