菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
和書?洋書?
- 2010/12/03 (Fri)
- 4-6年目(某文系図書室編) |
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385日目(通算1083日目)。迷うことはあるよね。
お隣の図書室から、Yさんが登場。何だか気になる書誌があって、ご意見伺いたいです、とのこと。何でも目録の部署にお願いして書誌を作成してもらったところ、思ったのと違うものが届けられてしまったようです。その本は、標題紙と奥付は英語なのですが、本文は日本語が主、中国語が従、英語は無しなので、「和図書」として大学の資産に登録してありました。が、出来てきた書誌は洋書の書誌。書誌としては洋書で、所蔵としては和書となると、これからの管理上、色々と問題が起こる可能性もあります。
書誌を作るときの和書/洋書の区分は、「目録システムコーディングマニュアル0.1.2 和資料と洋資料」の通則によりますと、基本的にはタイトルの言語に従います(「資料の和洋の区分は、原則として、規定の情報源に表示されたタイトルの言語による。」)。その意味では、タイトルが英語である以上、洋書扱いになったこの書誌は当然、間違いではありません。が、コーディングマニュアルではその後に但し書きがあり、「ただし、本文の内容からみて不適当と考えられる場合は、本文の言語によることができる。」と続きます。うーん、この資料の場合は、本文にはまったく英語がなく、殆ど日本語、ちょっとだけ中国語であって、これを洋書と見るのはかなり無理があると思うのですけれどもねー…。迷う資料かもしれませんが、すでに和書として資産への登録をしているのは明白な状態で、わざわざ混乱を招く洋書の書誌を作るとは、まさか嫌がらせでは、と勘繰りたくなる勢いです。(ちなみにこの資料、本学作成の非売品かつ国内他機関への寄贈も行なっていないものなので、今後どこかの機関が所蔵を付ける可能性は限りなく低いです。)
その上Yさん、作られた書誌自体に、色々と「え、何で?」があって、お気に召さないご様子。どれどれ?と見せて頂いて、確かに悩みました。こ、これは…。確かに眺めているうちに「こ、こういう書き方もあるのかなー…」という気はしてきますが、自分で作るなら絶対このようにはしない、というところが多い…というか、ほぼ全行、どこかしらそう思えるくらいの勢いです。どうしてTRのタイトル関連情報にそれをとった…?どうしてVTでそれをとった?どうしてこれをNOTEにしているのにこちらをPTBLにしてしまった?どうしてそのNOTEを入れた?どうしてどうしてどうして…。不思議がいっぱい。
いやあ、菜の花、今日は初めて「タイトルの種類コード」の「CP (caption title)」を使っているのを見ました。見出しタイトル…?まあそれはいいとして(本文の2つ目くらいの見出しからとっているようだった)、この次の行がVT:OH(other titlle)をとっているのですが、後に出てくるNOTE注記に「Other title from caption title」とかなってる!えええ、それじゃあ、VT:CPもVT:OHも同じところから取ってるじゃん!(実際に現物を確認したら、同じページからとっていた)。何故にわざわざ表記を変えた!?そして会議録だ、と認定しているようなTRの取り方をしていて、会議名っぽいのをPTBLとして、書誌をわざわざ新規作成して入れてあるのですが、実際の会議名ではないところが親書誌タイトルにとられてしまっている!しかもそれの和名はさっき無理矢理とってあった子書誌側のVT:OHにいるよ!ちなみにそれ、会議名ではなくてプロジェクトの名前かと…そのプロジェクトの一環で行なわれた第3回セミナーのプロシーディングスなのです、と、標題紙に書いてあるような気が菜の花にはするのですけれども…。えーと、菜の花の読み間違い…?でもYさんは、そのセミナーを実際に近くで見届けているので、事実としてそうだと証言はしてくださっていますが、もしかしたらこの本の書き方が悪くて、そう読めないのやもしれません。
とりあえず、目録取り出してまだ1年ちょっとの駆け出しカタロガーの菜の花と、現在目録を担当していない菜の花と同い年のYさん、2人して「大ツッコミ大会」を繰り広げていました。いやー…うーん、どうなのでしょう、実際のところ。もしかしたら菜の花たちが間違っているのかもしれません。でもそれなら、どうしてそうなるかの説明がほしいところです。きっと勉強になります。
本日は昨日からの続きで新着図書処理。所蔵登録、書誌作成、著者名典拠作成。あと書誌修正。厄介なことに、雑誌も混じっていたので、NIIにご報告なのです。えいや!何だか、元の書誌自体、あやしいなあ。
全部は作りきれず、残りは来週に持ち越し。博士論文など、書誌の作りにくいものが混じっています。科研報告書と博論は、人によってフォーマットがバラバラ、奥付もない場合が多く、かなり目録がとりにくいもの、という印象。何かやりやすいフォーマットを教授会で提案したいなあ、とほんのり考え中。それらしい表紙を適当に作っているだけみたいなので、むしろ「こういう表紙、こういう奥付」というフォーマットをきっちり指定された方が、書く方も「あ、これに従えばいいのね」と、安心して外見を作れて、中身にも集中できるというものではないかと。いや、菜の花のいた研究室などの状況を思い出してみて、思いました。そうすれば目録とる菜の花もらくらくですしね!とりあえず心に留めておいて、また今度検討しようっと。
そういえば本日も「大学へ寄付しろメール」がきていました。何年も前から寄付を呼びかけられ続けていますが、ついに「1000円でも2000円でもいいから」とか…、どれだけ経営難なんだ、うちの大学は!…と不安を覚えました…。今は、大学も潰れてしまう時代ですからねえ…。ああ、恐ろしい。大学は菜の花にお給料をくれる雇い主ですが、傾かれてもらっては困ります。えーい、仕方ない!と、お財布の中に入っていた1万円札を、総務に置いてきました。これ、菜の花にとっては約3週間分の食費でありますよ。その上、今度またお給料が下がるらしいです。賃金カットー。お金を巻き上げた上、給与も下げるのか…。本当に大学、潰れるんじゃないかしら。しばらくは更なる質素倹約生活をしようっと。。。
お隣の図書室から、Yさんが登場。何だか気になる書誌があって、ご意見伺いたいです、とのこと。何でも目録の部署にお願いして書誌を作成してもらったところ、思ったのと違うものが届けられてしまったようです。その本は、標題紙と奥付は英語なのですが、本文は日本語が主、中国語が従、英語は無しなので、「和図書」として大学の資産に登録してありました。が、出来てきた書誌は洋書の書誌。書誌としては洋書で、所蔵としては和書となると、これからの管理上、色々と問題が起こる可能性もあります。
書誌を作るときの和書/洋書の区分は、「目録システムコーディングマニュアル0.1.2 和資料と洋資料」の通則によりますと、基本的にはタイトルの言語に従います(「資料の和洋の区分は、原則として、規定の情報源に表示されたタイトルの言語による。」)。その意味では、タイトルが英語である以上、洋書扱いになったこの書誌は当然、間違いではありません。が、コーディングマニュアルではその後に但し書きがあり、「ただし、本文の内容からみて不適当と考えられる場合は、本文の言語によることができる。」と続きます。うーん、この資料の場合は、本文にはまったく英語がなく、殆ど日本語、ちょっとだけ中国語であって、これを洋書と見るのはかなり無理があると思うのですけれどもねー…。迷う資料かもしれませんが、すでに和書として資産への登録をしているのは明白な状態で、わざわざ混乱を招く洋書の書誌を作るとは、まさか嫌がらせでは、と勘繰りたくなる勢いです。(ちなみにこの資料、本学作成の非売品かつ国内他機関への寄贈も行なっていないものなので、今後どこかの機関が所蔵を付ける可能性は限りなく低いです。)
その上Yさん、作られた書誌自体に、色々と「え、何で?」があって、お気に召さないご様子。どれどれ?と見せて頂いて、確かに悩みました。こ、これは…。確かに眺めているうちに「こ、こういう書き方もあるのかなー…」という気はしてきますが、自分で作るなら絶対このようにはしない、というところが多い…というか、ほぼ全行、どこかしらそう思えるくらいの勢いです。どうしてTRのタイトル関連情報にそれをとった…?どうしてVTでそれをとった?どうしてこれをNOTEにしているのにこちらをPTBLにしてしまった?どうしてそのNOTEを入れた?どうしてどうしてどうして…。不思議がいっぱい。
いやあ、菜の花、今日は初めて「タイトルの種類コード」の「CP (caption title)」を使っているのを見ました。見出しタイトル…?まあそれはいいとして(本文の2つ目くらいの見出しからとっているようだった)、この次の行がVT:OH(other titlle)をとっているのですが、後に出てくるNOTE注記に「Other title from caption title」とかなってる!えええ、それじゃあ、VT:CPもVT:OHも同じところから取ってるじゃん!(実際に現物を確認したら、同じページからとっていた)。何故にわざわざ表記を変えた!?そして会議録だ、と認定しているようなTRの取り方をしていて、会議名っぽいのをPTBLとして、書誌をわざわざ新規作成して入れてあるのですが、実際の会議名ではないところが親書誌タイトルにとられてしまっている!しかもそれの和名はさっき無理矢理とってあった子書誌側のVT:OHにいるよ!ちなみにそれ、会議名ではなくてプロジェクトの名前かと…そのプロジェクトの一環で行なわれた第3回セミナーのプロシーディングスなのです、と、標題紙に書いてあるような気が菜の花にはするのですけれども…。えーと、菜の花の読み間違い…?でもYさんは、そのセミナーを実際に近くで見届けているので、事実としてそうだと証言はしてくださっていますが、もしかしたらこの本の書き方が悪くて、そう読めないのやもしれません。
とりあえず、目録取り出してまだ1年ちょっとの駆け出しカタロガーの菜の花と、現在目録を担当していない菜の花と同い年のYさん、2人して「大ツッコミ大会」を繰り広げていました。いやー…うーん、どうなのでしょう、実際のところ。もしかしたら菜の花たちが間違っているのかもしれません。でもそれなら、どうしてそうなるかの説明がほしいところです。きっと勉強になります。
本日は昨日からの続きで新着図書処理。所蔵登録、書誌作成、著者名典拠作成。あと書誌修正。厄介なことに、雑誌も混じっていたので、NIIにご報告なのです。えいや!何だか、元の書誌自体、あやしいなあ。
全部は作りきれず、残りは来週に持ち越し。博士論文など、書誌の作りにくいものが混じっています。科研報告書と博論は、人によってフォーマットがバラバラ、奥付もない場合が多く、かなり目録がとりにくいもの、という印象。何かやりやすいフォーマットを教授会で提案したいなあ、とほんのり考え中。それらしい表紙を適当に作っているだけみたいなので、むしろ「こういう表紙、こういう奥付」というフォーマットをきっちり指定された方が、書く方も「あ、これに従えばいいのね」と、安心して外見を作れて、中身にも集中できるというものではないかと。いや、菜の花のいた研究室などの状況を思い出してみて、思いました。そうすれば目録とる菜の花もらくらくですしね!とりあえず心に留めておいて、また今度検討しようっと。
そういえば本日も「大学へ寄付しろメール」がきていました。何年も前から寄付を呼びかけられ続けていますが、ついに「1000円でも2000円でもいいから」とか…、どれだけ経営難なんだ、うちの大学は!…と不安を覚えました…。今は、大学も潰れてしまう時代ですからねえ…。ああ、恐ろしい。大学は菜の花にお給料をくれる雇い主ですが、傾かれてもらっては困ります。えーい、仕方ない!と、お財布の中に入っていた1万円札を、総務に置いてきました。これ、菜の花にとっては約3週間分の食費でありますよ。その上、今度またお給料が下がるらしいです。賃金カットー。お金を巻き上げた上、給与も下げるのか…。本当に大学、潰れるんじゃないかしら。しばらくは更なる質素倹約生活をしようっと。。。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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