菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
Next OPAC
- 2009/02/17 (Tue)
- 1-3年目(参考調査編) |
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668日目。何だかんだで、また仕事を溜めてしまった。。。
うちの係では基本的に、参考カウンターを3人(常勤2、非常勤1)で回しているのですが、ついにもう1人の非常勤さんをカウンターへ投入することになり、本日デビューとなりました。4月に人が入れ替わることになったのと、その4月がガイダンスや講習会をうちの係で担当するために、カウンターが留守になってしまう危険性が高いため。この時季のカウンター当番、特に朝は来客が少ないのでデビューにはうってつけなのです。本日は菜の花がフォローで事務室待機。つつがなく終了。よかったよかった。次は木曜日の予定です。
菜の花のカウンターはお昼当番。お昼はそこそこの来客でした。この時季にしては、大漁です。それ以外は、いつものようにWWW関係(特にこれの依頼が多くて、溜め込んだ状態で本日終了)、利用案内関係のお仕事。あ、WWW関係で、うちの図書館サイトの容量を改めてチェックしてびっくりでした。1GBを超えているのは知っていましたけれども、4GBに迫ろう勢いとは思いませんでした。バックアップしようにも、DVDに焼けないかも…という危惧すらおぼえる殺人的な規模のWebサイトです。「ちょっと不要ファイル、溜め込みすぎじゃない?」のレベルは、完全に超越している気がします。。。うーん、何がそんなにあるのでしょう…。あのPDFファイル群かな…、それとも、ああ、あのjpgファイル群か!?
そして、本日も時間をそれなりにとったのが昨日やってきた【次世代OPAC】の話。と言っても1時間くらい…他の業務に圧迫されて、結局時間を割けず、です。ところでこの【次世代OPAC】って名前がかっこよくないんですよね…。何かもっと素敵な愛称はないわけでしょうか。とりあえず、しばらく菜の花の中では横文字にして"Next OPAC"と呼ぶことにしました。どこからやってきたかって、今度は別のArticleの論題から。
Breeding, Marshall. Thinking About Your Next OPAC.
Computers in Libraries. 2007, vol.27, no.4, p.28-31.
これは昨日掲げた九州大の方が書かれたArticleの参考文献の7番目から、チェイニングで。そういえば、昨日のArticleの参考文献、誤植でしたね。27(4)なのに、27(27)になっていました。まあ、よくあることです。以前に「レファレンスリストって、結構いい加減だし?」というエントリーを書いたら、びみょーな反響があったような。まさにこれ。図書館系雑誌でも誤植があるくらいですから、そりゃもう、他の雑誌に間違いがあっても、図書館員は誰も責められませんよね…。この場合はスタートページなどの他の情報はとても正しかったので、全然問題はないのですけれども。いや、でも何号かまったく分からなかったので最初、vol.27のすべての号のp.28を見ないと駄目かなーと思いました。実際は著者名をデータベースで検索したので、すぐに見つかりましたけれども。データベースって本当に素晴らしいです。デジタル万歳!
短いArticleなので、すぐ読めるだろうと思いきや、何だかんだで飛び込み仕事ばかりで、結局まだ半分の、僅か1ページ半しか読んでいません。そういえば菜の花の大っ嫌いな英語なのですけれども、論文の場合は下手な日本語より英語の方が読みやすいことが多いので、まだマシかなと。日本語の論文は難しいですよね。恐らく、日本語の特性として、学術論文を書くのに向いていないというか、論理的文章を書くことの難易度が恐ろしく高いのだろうと思います。単に菜の花がかつて専攻していた分野では日本語の論文は見たことがないので、見慣れていないだけかもしれませんが。そうなんですよ、図書館に就職した後にびっくりしたことは、「日本語の学術論文が存在している!」ということでしたからね。何てことだ、日本語で書かれた学術雑誌がこの世に存在していたのか!と。それなら菜の花、分野をかえて研究者になればよかった、と思ったり思わなかったり。おっと、話がそれました。戻りましょう。
このArticleのかなり最初の方で、やっぱりひっかかりました。利用者視点の話。昨日の通りです。「UserはWeb-savvy」とか、そんなくだり。うーん、、、本当にそうなのですか?みんながみんな、そうなのですか?確かにそういう人も沢山いますよね。図書館情報学の分野にいる人や、ある程度コンピュータを使いこなしている大学図書館員は、きっとそう感じるだろう、と菜の花も思います。でも、カウンターで見ていると本当にそんな人ばかりとは思えないのですけれども。特に、カウンターに入る方にお訊きしてみたいですよ。蔵書検索、誰でもコンピュータを操作して検索できていますか?インターネット、という言葉が誰もに通じていますか?何とか検索はしているけれども、殆どさせられているだけで、ずっとコンプレックスを抱えているような利用者さんを、見かけたことはありませんか?「とても簡単ですよ、難しくありませんよ」と利用方法を説明しようとしたら「あなたには簡単でしょうけれども」と怒られたこと、ありません?
出来る人にとっては「これがスタンダードで簡単」「こういうお約束」という暗黙の了解みたいなものが、出来ない人には越えがたいハードルになっているなんてこと、よくあることで。インターネットに触ったことがない人に「下線のついたタイトルをクリックすれば詳細情報が出てきます」なんて、分かりませんからね。まあ、それは極端な例ですけれども。と言って、そのレベルに全部あわせていくなんてことは、もはや出来ないわけで。「直感的な表示」を売りにしているNext OPAC、一体どの辺りの利用者さんまでカバーできるのか興味深いです。まだ全然、検討していませんが。「イマドキ、コンピュータが全然使えないなんて駄目だよ、ちゃんと学ばなきゃ」と教育的切捨てもありなのでしょうけれども、ちゃんとそれは「分からないときは学べる体制を整えた上で」ということになりますよね…。いきなりやれ!では困惑する人もいるでしょうから。って、どうもこれも話が逸れている気がします。
ああ、逸れたついでに、Next OPACって、教育的観点からみてどうよ?という話を係長としました。どうやら係長は「統合検索」が気になっているようです。何でも一緒くたにひけるようになってしまったら、それが何かを意識しないで探せるようになりますけれども反面、一体全体自分が何を探しているのが分からないで、何でもいいから適当に探す人が出てくるのではないか、という危惧です。今でも、図書と雑誌論文の区別がつかないまま図書館へやってきて、どう探しても見つからない、とカウンターに相談にくる利用者さんは確かに多いです。コンピュータが苦手で、というような方は、年配の方や少し年が上の社会人学生さんが多いですが、検索しているのに見つけられないというタイプは若い学部生さんに多いですね。いわゆるGoogle世代というのでしょうか。適当にキーワードを入れれば何かしらヒットしてきてしまう親切設計のGoogleに慣れてしまって、キーワードを工夫するなどの検索の試行錯誤の経験がないため「検索スキル」が落ちていたり、出典は何なのかということを気にせず検索できるために、自分がヒットさせたデータがそもそも何なのかをあまり気にしなくなった人は確かに増えているように思います。どうもこの辺りを係長は危惧されているようで。つまりより親切になったOPACは、学生さんの「検索スキル」を更に下げ、情報を吟味する機会を奪っていくのではないか、というわけ。つまりは不親切な従来型のOPACが、学生さんの前に壁となって立ちはだかり「世の中、そんなに甘くないのだよ」と我慢することと頑張ることを教えていた、というわけでしょうか。それもあるかも。でも単に「何だこの使えないシステム」と離れていっただけの可能性も否定できない…。うーん、難しいところです。さて、そろそろ元に戻りましょう。
今のところはそんなこんなで(全然その説明はなされていませんが)、適当にstaticなArticle(書き換えできないという意味で)をちらちら見ながら、Next OPACの特長と言われているものを見ている段階、です。もう少し読んだら、実際に導入している大学のものをひいてみるつもりです。昨日のうちに、Oxford(Primoらしい)と、エディンバラ(AquaBrowserらしい)をひいてみたのですけれども、まだまだ特長がよく分かっていなくて、何に注目すべきかも了解されていなかったので予習中というわけで。それにしても、どうやらお値段も高そうですねー。検討だけして「やっぱお金ないから駄目ですぅ」なんてことになったら、菜の花泣いちゃいます。可能性はゼロではないだけに…(;_;)。まあ、将来また考える機会が出来たときの参考資料くらいは、今回で作れるでしょうか、どうでしょうか。
うちの係では基本的に、参考カウンターを3人(常勤2、非常勤1)で回しているのですが、ついにもう1人の非常勤さんをカウンターへ投入することになり、本日デビューとなりました。4月に人が入れ替わることになったのと、その4月がガイダンスや講習会をうちの係で担当するために、カウンターが留守になってしまう危険性が高いため。この時季のカウンター当番、特に朝は来客が少ないのでデビューにはうってつけなのです。本日は菜の花がフォローで事務室待機。つつがなく終了。よかったよかった。次は木曜日の予定です。
菜の花のカウンターはお昼当番。お昼はそこそこの来客でした。この時季にしては、大漁です。それ以外は、いつものようにWWW関係(特にこれの依頼が多くて、溜め込んだ状態で本日終了)、利用案内関係のお仕事。あ、WWW関係で、うちの図書館サイトの容量を改めてチェックしてびっくりでした。1GBを超えているのは知っていましたけれども、4GBに迫ろう勢いとは思いませんでした。バックアップしようにも、DVDに焼けないかも…という危惧すらおぼえる殺人的な規模のWebサイトです。「ちょっと不要ファイル、溜め込みすぎじゃない?」のレベルは、完全に超越している気がします。。。うーん、何がそんなにあるのでしょう…。あのPDFファイル群かな…、それとも、ああ、あのjpgファイル群か!?
そして、本日も時間をそれなりにとったのが昨日やってきた【次世代OPAC】の話。と言っても1時間くらい…他の業務に圧迫されて、結局時間を割けず、です。ところでこの【次世代OPAC】って名前がかっこよくないんですよね…。何かもっと素敵な愛称はないわけでしょうか。とりあえず、しばらく菜の花の中では横文字にして"Next OPAC"と呼ぶことにしました。どこからやってきたかって、今度は別のArticleの論題から。
Breeding, Marshall. Thinking About Your Next OPAC.
Computers in Libraries. 2007, vol.27, no.4, p.28-31.
これは昨日掲げた九州大の方が書かれたArticleの参考文献の7番目から、チェイニングで。そういえば、昨日のArticleの参考文献、誤植でしたね。27(4)なのに、27(27)になっていました。まあ、よくあることです。以前に「レファレンスリストって、結構いい加減だし?」というエントリーを書いたら、びみょーな反響があったような。まさにこれ。図書館系雑誌でも誤植があるくらいですから、そりゃもう、他の雑誌に間違いがあっても、図書館員は誰も責められませんよね…。この場合はスタートページなどの他の情報はとても正しかったので、全然問題はないのですけれども。いや、でも何号かまったく分からなかったので最初、vol.27のすべての号のp.28を見ないと駄目かなーと思いました。実際は著者名をデータベースで検索したので、すぐに見つかりましたけれども。データベースって本当に素晴らしいです。デジタル万歳!
短いArticleなので、すぐ読めるだろうと思いきや、何だかんだで飛び込み仕事ばかりで、結局まだ半分の、僅か1ページ半しか読んでいません。そういえば菜の花の大っ嫌いな英語なのですけれども、論文の場合は下手な日本語より英語の方が読みやすいことが多いので、まだマシかなと。日本語の論文は難しいですよね。恐らく、日本語の特性として、学術論文を書くのに向いていないというか、論理的文章を書くことの難易度が恐ろしく高いのだろうと思います。単に菜の花がかつて専攻していた分野では日本語の論文は見たことがないので、見慣れていないだけかもしれませんが。そうなんですよ、図書館に就職した後にびっくりしたことは、「日本語の学術論文が存在している!」ということでしたからね。何てことだ、日本語で書かれた学術雑誌がこの世に存在していたのか!と。それなら菜の花、分野をかえて研究者になればよかった、と思ったり思わなかったり。おっと、話がそれました。戻りましょう。
このArticleのかなり最初の方で、やっぱりひっかかりました。利用者視点の話。昨日の通りです。「UserはWeb-savvy」とか、そんなくだり。うーん、、、本当にそうなのですか?みんながみんな、そうなのですか?確かにそういう人も沢山いますよね。図書館情報学の分野にいる人や、ある程度コンピュータを使いこなしている大学図書館員は、きっとそう感じるだろう、と菜の花も思います。でも、カウンターで見ていると本当にそんな人ばかりとは思えないのですけれども。特に、カウンターに入る方にお訊きしてみたいですよ。蔵書検索、誰でもコンピュータを操作して検索できていますか?インターネット、という言葉が誰もに通じていますか?何とか検索はしているけれども、殆どさせられているだけで、ずっとコンプレックスを抱えているような利用者さんを、見かけたことはありませんか?「とても簡単ですよ、難しくありませんよ」と利用方法を説明しようとしたら「あなたには簡単でしょうけれども」と怒られたこと、ありません?
出来る人にとっては「これがスタンダードで簡単」「こういうお約束」という暗黙の了解みたいなものが、出来ない人には越えがたいハードルになっているなんてこと、よくあることで。インターネットに触ったことがない人に「下線のついたタイトルをクリックすれば詳細情報が出てきます」なんて、分かりませんからね。まあ、それは極端な例ですけれども。と言って、そのレベルに全部あわせていくなんてことは、もはや出来ないわけで。「直感的な表示」を売りにしているNext OPAC、一体どの辺りの利用者さんまでカバーできるのか興味深いです。まだ全然、検討していませんが。「イマドキ、コンピュータが全然使えないなんて駄目だよ、ちゃんと学ばなきゃ」と教育的切捨てもありなのでしょうけれども、ちゃんとそれは「分からないときは学べる体制を整えた上で」ということになりますよね…。いきなりやれ!では困惑する人もいるでしょうから。って、どうもこれも話が逸れている気がします。
ああ、逸れたついでに、Next OPACって、教育的観点からみてどうよ?という話を係長としました。どうやら係長は「統合検索」が気になっているようです。何でも一緒くたにひけるようになってしまったら、それが何かを意識しないで探せるようになりますけれども反面、一体全体自分が何を探しているのが分からないで、何でもいいから適当に探す人が出てくるのではないか、という危惧です。今でも、図書と雑誌論文の区別がつかないまま図書館へやってきて、どう探しても見つからない、とカウンターに相談にくる利用者さんは確かに多いです。コンピュータが苦手で、というような方は、年配の方や少し年が上の社会人学生さんが多いですが、検索しているのに見つけられないというタイプは若い学部生さんに多いですね。いわゆるGoogle世代というのでしょうか。適当にキーワードを入れれば何かしらヒットしてきてしまう親切設計のGoogleに慣れてしまって、キーワードを工夫するなどの検索の試行錯誤の経験がないため「検索スキル」が落ちていたり、出典は何なのかということを気にせず検索できるために、自分がヒットさせたデータがそもそも何なのかをあまり気にしなくなった人は確かに増えているように思います。どうもこの辺りを係長は危惧されているようで。つまりより親切になったOPACは、学生さんの「検索スキル」を更に下げ、情報を吟味する機会を奪っていくのではないか、というわけ。つまりは不親切な従来型のOPACが、学生さんの前に壁となって立ちはだかり「世の中、そんなに甘くないのだよ」と我慢することと頑張ることを教えていた、というわけでしょうか。それもあるかも。でも単に「何だこの使えないシステム」と離れていっただけの可能性も否定できない…。うーん、難しいところです。さて、そろそろ元に戻りましょう。
今のところはそんなこんなで(全然その説明はなされていませんが)、適当にstaticなArticle(書き換えできないという意味で)をちらちら見ながら、Next OPACの特長と言われているものを見ている段階、です。もう少し読んだら、実際に導入している大学のものをひいてみるつもりです。昨日のうちに、Oxford(Primoらしい)と、エディンバラ(AquaBrowserらしい)をひいてみたのですけれども、まだまだ特長がよく分かっていなくて、何に注目すべきかも了解されていなかったので予習中というわけで。それにしても、どうやらお値段も高そうですねー。検討だけして「やっぱお金ないから駄目ですぅ」なんてことになったら、菜の花泣いちゃいます。可能性はゼロではないだけに…(;_;)。まあ、将来また考える機会が出来たときの参考資料くらいは、今回で作れるでしょうか、どうでしょうか。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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