菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
迷子の迷子の雑誌さん(暫定)
142日目(通算1517日目)。ちょー、表紙ー!?
相変わらず、古い資料の整理をしています。結構、古い時代に行なわれた簡易製本の雑誌が沢山あります。これらは資産としては未登録のものが多いので、順次登録しているのですが、作業の際には必ず、中に合冊されている巻号を確認しています。で、今日開いたその雑誌は、冒頭に綴じられていた1冊がですね…表紙なし。へ?表紙がないと、簡易製本の背表紙に書いてある雑誌かどうかすら分からない。巻号表示もなし。めくっていくと、このかたまりの後ろに89輯の表紙が入っていて、そのあとは連続して綴じられています。背表紙には、89-120という表記が。なるほど、この簡易製本には、89輯から120輯が入っているのだね、というのは分かりますが(1冊が30ページ程度の薄っぺらい週刊誌だった)、1ページずつ丹念にチェックしていった結果、この表紙なし以外のものは間違いなく89-120だったのです。じゃあ、最初にいる表紙なしは一体、何者さ?
というわけで、この正体不明、迷子の迷子の雑誌さん(暫定)を、じっくり観察してみました。
・表紙なし。3P-23Pが綴じられている
・3Pの始まりは文章の途中である
・ページ付がページ横に漢数字という形
(※後ろに綴じられている巻号はすべて、ページ上部にアラビア数字)
・綺麗な線入りで本文とは異なるフォントサイズの表が、多用されている
(※後ろに綴じられている巻号では線が入らず、本文と同じ体裁で漢数字を並べる形式)
・年代の割に、紙質は良好。白く、しっかりしたもの。
(※後ろに綴じられているどの巻号よりも厚手で良質な紙を使っている印象)
・本文から読み取った内容から、執筆されたのは
1922年(大正11年)の春~秋ではないかと思われる
(※後ろに綴じられている89輯は、大正12年2月発行なので、それよりも恐らく古い)
というわけで、恐らく大正時代の雑誌の一部ではないだろうか、というのは分かるのですが…、うーん、そもそもこの表紙なしさんと、後ろに綴じられているみなさまの体裁があまりにも違うので、もしかしたら別の雑誌の一部を、年代が同じだからといって間違えて綴じこんだのかも…?という疑惑が。とりあえず、この本の置いてあった辺りを中心に、同じくらいのサイズの本を探して回りました。でも、ちょうど年代があう資料は特になく…。うーん。。。内容的にも、仲間であっておかしくはないのですが…でもちょっと体裁が違うような…どっちでしょう…。
釈然としないまま、一旦それを忘れて、ひたすら巻号チェックをし続けたところ、200輯を越えた辺りで何と、これまでの数年分の索引集が付録で綴じこまれていたのです!おおお!これはいけるんじゃないの?じーっと索引とにらめっこ。結果、もしかしたら…これかこれかこれじゃない?という当たりがつきました。ついたので、散々迷ってから、それらの巻号を所蔵している他大学さまにレファレンスを出すことにしました。ちょっとこの巻号の3ページ目を見て、うちのと一緒かどうか確認してくださりませんこと?というわけです。
さて、ではどこにレファレンスをお願いするか?…該当巻号を持っているのは…、O大さん、某公共図書館さん、K大さん、K大さん、T大さん、H大さん…さあて、どこが一番、優しい?…とりあえず、T大さんは…以前にレファ出したら、ちょー怖かった!ので最後の手段、と。ILL担当者さんはじめ、他の人にも訊いてみたところ、「O大さんは、殆どの業務を委託していて、人があんまりいないから、厳しいかも」「K大さんは、結構優しいですよ?」「ここの公共図書館さんは今…ちょっと大変」などなど。で、巻号がよく揃っていて、菜の花が「ここはどうかな?」と思ったH大さんの評判は、どうでしょう?
「うーん…よくILL、きますよ。でもこちらから頼むのは少ないです。ちょっと古い資料は断られるし。」
…え!何か怖そうなんですけど!でもまあ、古い資料の貸出を断られるのは、H大さんに限りませんし、うちだって余程劣化していると貸借は渋ること、ありますしね。結局「結構優しい」とILL担当者の覚えもめでたいK大さんを第2候補にして、怖そうだなあ、と思いつつH大さんに依頼。K大さんを避けたのは、当たりをつけた第1候補は所蔵していたものの、それ以外の巻号が不揃いだったため。さて、どんな回答が戻ってくるでしょうか…。現物の指定巻号の3ページ目の最初と最後の文章を見て下さいー、というのは、まあ依頼ははっきりしているものの、現物に当たらなくてはいけないのでちょっと面倒なお願いをしてしまいました。が、どうぞ宜しくお願い致しますです。これが本当に菜の花の予想通りだったら、何か熟睡できそうです。違ったら…うわー、やっぱりこの子はどこの誰ー!?と余計にイライラしそうですけれども( ̄▽ ̄;)。
相変わらず、古い資料の整理をしています。結構、古い時代に行なわれた簡易製本の雑誌が沢山あります。これらは資産としては未登録のものが多いので、順次登録しているのですが、作業の際には必ず、中に合冊されている巻号を確認しています。で、今日開いたその雑誌は、冒頭に綴じられていた1冊がですね…表紙なし。へ?表紙がないと、簡易製本の背表紙に書いてある雑誌かどうかすら分からない。巻号表示もなし。めくっていくと、このかたまりの後ろに89輯の表紙が入っていて、そのあとは連続して綴じられています。背表紙には、89-120という表記が。なるほど、この簡易製本には、89輯から120輯が入っているのだね、というのは分かりますが(1冊が30ページ程度の薄っぺらい週刊誌だった)、1ページずつ丹念にチェックしていった結果、この表紙なし以外のものは間違いなく89-120だったのです。じゃあ、最初にいる表紙なしは一体、何者さ?
というわけで、この正体不明、迷子の迷子の雑誌さん(暫定)を、じっくり観察してみました。
・表紙なし。3P-23Pが綴じられている
・3Pの始まりは文章の途中である
・ページ付がページ横に漢数字という形
(※後ろに綴じられている巻号はすべて、ページ上部にアラビア数字)
・綺麗な線入りで本文とは異なるフォントサイズの表が、多用されている
(※後ろに綴じられている巻号では線が入らず、本文と同じ体裁で漢数字を並べる形式)
・年代の割に、紙質は良好。白く、しっかりしたもの。
(※後ろに綴じられているどの巻号よりも厚手で良質な紙を使っている印象)
・本文から読み取った内容から、執筆されたのは
1922年(大正11年)の春~秋ではないかと思われる
(※後ろに綴じられている89輯は、大正12年2月発行なので、それよりも恐らく古い)
というわけで、恐らく大正時代の雑誌の一部ではないだろうか、というのは分かるのですが…、うーん、そもそもこの表紙なしさんと、後ろに綴じられているみなさまの体裁があまりにも違うので、もしかしたら別の雑誌の一部を、年代が同じだからといって間違えて綴じこんだのかも…?という疑惑が。とりあえず、この本の置いてあった辺りを中心に、同じくらいのサイズの本を探して回りました。でも、ちょうど年代があう資料は特になく…。うーん。。。内容的にも、仲間であっておかしくはないのですが…でもちょっと体裁が違うような…どっちでしょう…。
釈然としないまま、一旦それを忘れて、ひたすら巻号チェックをし続けたところ、200輯を越えた辺りで何と、これまでの数年分の索引集が付録で綴じこまれていたのです!おおお!これはいけるんじゃないの?じーっと索引とにらめっこ。結果、もしかしたら…これかこれかこれじゃない?という当たりがつきました。ついたので、散々迷ってから、それらの巻号を所蔵している他大学さまにレファレンスを出すことにしました。ちょっとこの巻号の3ページ目を見て、うちのと一緒かどうか確認してくださりませんこと?というわけです。
さて、ではどこにレファレンスをお願いするか?…該当巻号を持っているのは…、O大さん、某公共図書館さん、K大さん、K大さん、T大さん、H大さん…さあて、どこが一番、優しい?…とりあえず、T大さんは…以前にレファ出したら、ちょー怖かった!ので最後の手段、と。ILL担当者さんはじめ、他の人にも訊いてみたところ、「O大さんは、殆どの業務を委託していて、人があんまりいないから、厳しいかも」「K大さんは、結構優しいですよ?」「ここの公共図書館さんは今…ちょっと大変」などなど。で、巻号がよく揃っていて、菜の花が「ここはどうかな?」と思ったH大さんの評判は、どうでしょう?
「うーん…よくILL、きますよ。でもこちらから頼むのは少ないです。ちょっと古い資料は断られるし。」
…え!何か怖そうなんですけど!でもまあ、古い資料の貸出を断られるのは、H大さんに限りませんし、うちだって余程劣化していると貸借は渋ること、ありますしね。結局「結構優しい」とILL担当者の覚えもめでたいK大さんを第2候補にして、怖そうだなあ、と思いつつH大さんに依頼。K大さんを避けたのは、当たりをつけた第1候補は所蔵していたものの、それ以外の巻号が不揃いだったため。さて、どんな回答が戻ってくるでしょうか…。現物の指定巻号の3ページ目の最初と最後の文章を見て下さいー、というのは、まあ依頼ははっきりしているものの、現物に当たらなくてはいけないのでちょっと面倒なお願いをしてしまいました。が、どうぞ宜しくお願い致しますです。これが本当に菜の花の予想通りだったら、何か熟睡できそうです。違ったら…うわー、やっぱりこの子はどこの誰ー!?と余計にイライラしそうですけれども( ̄▽ ̄;)。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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