菜の花の大学図書館日誌
理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。
図書館員の職業病
194日目(通算1569日目)。まさかこんなに虚弱体質になってしまうとは。
今朝は、小さいブックトラック2台分の資料を棚から下ろして事務室内に持ち込んだのですが、この僅か書架3段分程度の資料の移動およびそれらの請求記号変更などでの取り回しだけで、腱鞘炎らしき症状が再発してしまいました。右手首が痛んで最早、ぞうきんも絞れない状態。キャップを回して外そうとして、ぎゃー。机の上のゴミを、ゴミ箱に払い落とそうとして、ぎゃー。果ては、ひざ掛けのずれを直そうと右手で掴もうとしただけで、ぎゃー。…ちょ…どうしろと…。
とりあえず、事務室にこの前の秋に設置して頂いた薬箱からサロンパスを引っ張り出してきて、手首のあたりに、ぺたっとしました。
そう、腱鞘炎って、図書館員の職業病みたいなものらしいです。あと腰痛。世間一般的な図書館員像は、カウンターで大人しく座っているだけ、というイメージらしいですが、実際のところ、肉体労働ですからね。本というのは密度の濃い紙の塊であって、相当重いものですが、それを毎日取り扱い、時には大量にこの重たい「荷物」をスクワットしながら移動させるとか(移動先の高さが違うとそうなる)、なかなかハードです。場合によってはキックステップで踏み台昇降しながら、というオプションもつきますしね。恐ろしや。
いや、でも引越しバイトさんたちが毎日軽々と冷蔵庫やらテレビやらを運んでしまうように、図書館員による書架移動でも、腱鞘炎になりにくい運び方というのがあるにはある…らしいです。「天に指をかけて斜めに傾けて引っ張り出して、親指とその他の指で挟んで持ち上げる」なんて素人なことをしていては、すぐに腱鞘炎になります。というかそもそも、「天に指を引っ掛けて斜めに傾けて引っ張り出す」というのはNGです。本が壊れてきます…。
基本としては、なるべく沢山の本をがばっと親指とその他指で挟んで持たない、というのが重要です。菜の花の場合は、指は揃える、というのを心掛けています。大量の本の移動はなるべく、「抱きかかえるように腕を使って持つ」か、「地(本の下部)を持つ」、または「両手の平で、本の平を挟んで持つ」なんてこともあります。とにかく、手で掴まない。そうやって気をつけてはいるのですが、腱鞘炎というのは一度なってしまうと相当注意していても何回でも繰り返しますので、困ったものです。まだまだ技術が足りないということか…。ちなみに菜の花が腱鞘炎を発症したのはまだ図書館とは縁もゆかりもない大学院生時代で、朝ごはんのためにじゃがいもの皮を包丁で剥いているときに限界を迎え、それから何年も症状に悩まされまくりです。マウス腱鞘炎もやらかしました。おかげさまで、しばらく利き手でない手でマウスを使う羽目になったので若干、器用さがアップしました。
そんな危険な図書館員の職業病「腱鞘炎」ですが、菜の花はこれに加えて今年度、困った体質になってしまいました。夏の「ヘルペス事件」以降、古い本が素手で触れなくなってしまったのです。
とにかく夏以降は、仕事着として白衣を手放さず、いつも必ず白衣のポッケには白手袋を入れておくように気を付け、必要があればマスクもする。かなり気をつけているのですが、今日はうっかり終業間近に、白手袋を忘れて書架にいってしまいました。その上、本を引っ張り出すときに隣の本を押さえていた左手の甲に、右手で取り出した本の平が当たるという何気ない出来事があって…、1分もしないうちに、この部分が腫れました。結構、手の平側だと大丈夫なことが多いのですが、手の甲や手首、腕などの皮膚はどうしてもダメみたいですね。引っ張り出した右手は手の平側でしか本に触れていなかったので無事でしたが、左手の親指側がやられました。本に素手で触れない超虚弱体質な図書館員です…。唯一の救いは、白手袋生活に慣れているお蔭で、大抵のことが手袋のままできる、ということでしょうか。PC操作はもちろん、楽器(サックス)を吹くときでも白手袋でも問題なしですからね。若干、本のページがめくりにくいのは確かですが。
そんなこんなで、あんまり図書館員には向いていないかもしれないなあ…と、最近とみに思う菜の花なのです。でも、IT要員になるより断然、カタロガーでいたいのですけれども。現物に触っている状況の方が好きです。…素手で触れませんが。その分、手袋でそっと撫でて、大切にしますよ!ええ。
今朝は、小さいブックトラック2台分の資料を棚から下ろして事務室内に持ち込んだのですが、この僅か書架3段分程度の資料の移動およびそれらの請求記号変更などでの取り回しだけで、腱鞘炎らしき症状が再発してしまいました。右手首が痛んで最早、ぞうきんも絞れない状態。キャップを回して外そうとして、ぎゃー。机の上のゴミを、ゴミ箱に払い落とそうとして、ぎゃー。果ては、ひざ掛けのずれを直そうと右手で掴もうとしただけで、ぎゃー。…ちょ…どうしろと…。
とりあえず、事務室にこの前の秋に設置して頂いた薬箱からサロンパスを引っ張り出してきて、手首のあたりに、ぺたっとしました。
そう、腱鞘炎って、図書館員の職業病みたいなものらしいです。あと腰痛。世間一般的な図書館員像は、カウンターで大人しく座っているだけ、というイメージらしいですが、実際のところ、肉体労働ですからね。本というのは密度の濃い紙の塊であって、相当重いものですが、それを毎日取り扱い、時には大量にこの重たい「荷物」をスクワットしながら移動させるとか(移動先の高さが違うとそうなる)、なかなかハードです。場合によってはキックステップで踏み台昇降しながら、というオプションもつきますしね。恐ろしや。
いや、でも引越しバイトさんたちが毎日軽々と冷蔵庫やらテレビやらを運んでしまうように、図書館員による書架移動でも、腱鞘炎になりにくい運び方というのがあるにはある…らしいです。「天に指をかけて斜めに傾けて引っ張り出して、親指とその他の指で挟んで持ち上げる」なんて素人なことをしていては、すぐに腱鞘炎になります。というかそもそも、「天に指を引っ掛けて斜めに傾けて引っ張り出す」というのはNGです。本が壊れてきます…。
基本としては、なるべく沢山の本をがばっと親指とその他指で挟んで持たない、というのが重要です。菜の花の場合は、指は揃える、というのを心掛けています。大量の本の移動はなるべく、「抱きかかえるように腕を使って持つ」か、「地(本の下部)を持つ」、または「両手の平で、本の平を挟んで持つ」なんてこともあります。とにかく、手で掴まない。そうやって気をつけてはいるのですが、腱鞘炎というのは一度なってしまうと相当注意していても何回でも繰り返しますので、困ったものです。まだまだ技術が足りないということか…。ちなみに菜の花が腱鞘炎を発症したのはまだ図書館とは縁もゆかりもない大学院生時代で、朝ごはんのためにじゃがいもの皮を包丁で剥いているときに限界を迎え、それから何年も症状に悩まされまくりです。マウス腱鞘炎もやらかしました。おかげさまで、しばらく利き手でない手でマウスを使う羽目になったので若干、器用さがアップしました。
そんな危険な図書館員の職業病「腱鞘炎」ですが、菜の花はこれに加えて今年度、困った体質になってしまいました。夏の「ヘルペス事件」以降、古い本が素手で触れなくなってしまったのです。
とにかく夏以降は、仕事着として白衣を手放さず、いつも必ず白衣のポッケには白手袋を入れておくように気を付け、必要があればマスクもする。かなり気をつけているのですが、今日はうっかり終業間近に、白手袋を忘れて書架にいってしまいました。その上、本を引っ張り出すときに隣の本を押さえていた左手の甲に、右手で取り出した本の平が当たるという何気ない出来事があって…、1分もしないうちに、この部分が腫れました。結構、手の平側だと大丈夫なことが多いのですが、手の甲や手首、腕などの皮膚はどうしてもダメみたいですね。引っ張り出した右手は手の平側でしか本に触れていなかったので無事でしたが、左手の親指側がやられました。本に素手で触れない超虚弱体質な図書館員です…。唯一の救いは、白手袋生活に慣れているお蔭で、大抵のことが手袋のままできる、ということでしょうか。PC操作はもちろん、楽器(サックス)を吹くときでも白手袋でも問題なしですからね。若干、本のページがめくりにくいのは確かですが。
そんなこんなで、あんまり図書館員には向いていないかもしれないなあ…と、最近とみに思う菜の花なのです。でも、IT要員になるより断然、カタロガーでいたいのですけれども。現物に触っている状況の方が好きです。…素手で触れませんが。その分、手袋でそっと撫でて、大切にしますよ!ええ。
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プロフィール
HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)
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この記事へのコメント
はじめまして
>ホエールズさん
菜の花も腱鞘炎時は左手でやっていましたから、慣れるまでの大変さはもう、骨身に沁みて…!菜の花のマウス腱鞘炎で一番効果的だったのは、マウス用のリストレストでした。サイズなどが合わないとダメなのですが、あれがぴたりとはまったとき、マウス腱鞘炎とはおさらばできました。ないとまた再発してしまうので、今でもずっと愛用しております。
マウス腱鞘炎、頑張って克服して下さいませ。
無題
>ホエールズさん
そうなのですか!…いや、腰痛持ちさんと腱鞘炎はよく聞きますが、それ以外はあまり知りませんでした。大体、背伸びが必要な高さではキックステップを使うのが基本ではないかと思います。本を安定的に持てませんし、綺麗に返本できませんからね。菜の花自身は数年前に図書館の窓ガラス掃除の際に落下して足の指を剥離骨折してから、後遺症でつま先立ちが出来なくなりましたので、キックステップなしで上段の本を戻せません。。。とほほ、です。
>>私は本の重さを説明する時に「本は木ですから」といつも説明しています。
確かに、木が原料ですね。でも木よりも加工後の方が密度が高くて更に重そうです。
>>司書をするかぎりは腱鞘炎克服は難しいですよ(苦笑)
大丈夫ですよ!マウス腱鞘炎に限れば、治りました。それ以外のタイプの腱鞘炎、ド・ケルバンやばね指はやっぱり無理で、今も引きずっていますけれども。なるべくうまくお付き合いしていくしかないですね。お互い、頑張りましょう。
無題
職業病について知ることができて助かりました!
司書に肉体労働があるのだと分かりました!
司書には労働災害もあるのですか??
Re:無題
コメントありがとうございます。同じ図書館員といっても、公共図書館や大学図書館という館種の違いと、大きな図書館と小さな図書館という規模の違い、それに各館ごと、勤務形態ごとにも、おしごと内容はまったく違いますので、一概に言えることはあまりないのですが(それはもう、殆ど「会社員」という括りで、みんな仕事内容が全然違うくらいの幅広さで)、肉体労働は多いでしょうね。何しろ扱うものが重たいものですから。
昔、小さな図書室でパートさんを募集したら、「座っているだけで大丈夫ですか?」なんて問い合わせてきた高齢者さんがいらっしゃったらしいですが、「基本、肉体労働です」と、さくっとお断りしたなんて話も聞いたことがあります。外から見ていると、カウンターにいる姿が一番印象的なのでしょうね。実際のところ、うちの大学の一番大きな図書館では、カウンター業務のある常勤職員は、3分の1くらいかも。中でも貸出カウンターに入る人となると、10人に1人くらいでしょうか。カウンター業務は圧倒的に、パートさん、バイトさんが多いです。なので、もしもカウンター業務を見ていて「いいなあ」と思っていらっしゃるならば、もう少しリサーチした方が良いでしょう。ちなみに、本をまったく触らず、コンピュータとだけ仲良しな部署とか、ひたすら講習会でプレゼンをするような部署も同じ枠で異動がありますので「本が好き」という人も、就職してみたら「こんなはずではなかった」になる可能性が高いです。
というわけで、あまりにも職務内容は幅広いので、労働災害も色々あるのではないでしょうか。なお、菜の花は労災申請はしていませんが業務中に剥離骨折しています。その3ヵ月後、まったく同じ原因の不注意事故で、前歯を折った人は労災認定されました。…ま、本とは、何の関係もないようなことで怪我したのですけれどもね(苦笑)。あまり労働災害、とは言いませんけれども、業務に起因する腰痛・肩凝り・腱鞘炎は、持病にしてしまっている人は多いと思います。