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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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統計に翻弄された

459日目(通算1834日目)。当時と今では状況が…。

今日も今日とて、未登録資料の整理。うちの図書室は大正15年設立の図書室の資料を受け継いでいるので、昭和戦前期の資料がとても多いのですが、今日はごく珍しい年代の発行物が出てきました。明治9年です。初めてです。今までで一番古いのでも、明治30年くらいだったと思いますので、一気に時代が遡りました!

とても鮮やかなカラーの絵が沢山入った1枚もので、紙質がよく、日焼けもなく、紙自体は非常に良い状態。なのですが。酷い虫食い…。あああ、余程美味しかったと見えます。それにしても、何だか博物館にでも飾ってありそうな資料でした。ちなみにこれ、ごく普通にいつも通りの保護紙だけ利用して、開架書庫に配架されます。貴重書というほどの年代でもありませんしね。


と、ほっこりしていたら、何だか迷宮入りしてしまいました。いえ、去年1年間で受入をした本の「ID」リスト「受入簿」が届いたので、こちらで取得したときの資料のリスト「使用簿」といつも通りの「突き合せ」作業をしたのですが。完全に一致。これはとってもハッピィなのですが。問題は、昨日の記事にも書いた通り、システムが出してくる「統計」とは1冊分、数字がずれていたのです。何故…。

お隣の図書室でも同様にずれが生じていて、みんなで大騒ぎしながら原因究明に当たりました。結局…データを色々加工しながら数え、何とか原因が5/22に受け入れたものにあることが分かり、その日にうちの図書室で「取得」した88冊について最終的には人力で8桁の資料IDを見比べる、というのをやりました。で、数千冊の中から見つかった1冊は。同じ年のうちに他の図書室へ「所属換」という譲渡を行なっており、現在はうちの図書室の籍ではないことが判明。

「受入簿」というのは、そのときどきで、受け入れた都度にその図書室にある本の数を数え上げているデータです。一方の統計は、現在うちの図書室の籍になっているもので、昨年1年間で受入がなされたものの数字を拾ってきます。…というわけで、前者には上で見つかった1冊は計上されますが、後者には(現在はうちの籍ではないので)計上されないというわけです。そんな簡単なことですが、判明するまでの手間ひまときたら!いやはや、すっかり翻弄されてしまいました。でもお蔭で、色々なもののが、どこからやってきたデータでどうやって作られているのかが、また少し分かりました。トラブルがあるたびに、色々学び取れることもあるということで…、それがせめてもの救いですね。





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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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