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菜の花の大学図書館日誌

理系出身だったことを忘れかけている司書・菜の花の、大学図書館な日々。

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劣化資料、製本できない認定…

49日目(通算1424日目)。とほほ(´△`)。

今日は、うちの図書室から出す本年度2回目の製本の業者さん引取り日でした。

あ、製本については、図書館関係者以外にはぴんとこないかもしれませんので一応書いておきますと、図書館で購入している雑誌(うちの場合は学術雑誌ですが)を、専門の業者さんに出して数冊を合冊(元々分厚いものだと1冊のみのことも)して、硬い表紙の「製本雑誌」に変身させる作業です。雑誌、と聞いて一般に思い浮かべるように、多くの雑誌は、薄かったりやわらかかったりと「へなちょこ」のため自立…、つまりは自分で立てませんから、業者さんに製本して頂いて、自立心を育てるのです!(ちょっと違)…何か今、ポケモンの「育て屋さん」を思い浮かべたのはなのはなだけではな…いや、菜の花だけですね、すみません。反省します。

で、この引取りに業者さんがいらしたのでついでに、今週ちまちまと作業した結果「これはちゃんと正式に受入するよ!」と決めた未登録の古い資料について、「でもこのままだとへなちょこだったり、状態がよろしくないから、硬い表紙をつける「再製本」をして、強いよろいをまとわせたいな」と思う子が結構多くて。で、この子は製本できますかー?とついでに確認していました。

結果…、

「これはちょっと難しいですねー」

ああ、やっぱり?そんな気がしていました。一番劣化が進んでいた子です。昭和のはじめ、戦前の薄っぺらいけど大判な雑誌なのですが、とにかく紙の劣化が激しく、うっかり折ってしまうとそこから切れて崩れ去る状態。ここまで来ていると残念ながら、もはや手のうちようはありません。製本するためにはそれなりの強度が必要なのです。

そんなわけで駄目だしされてしまったこの子、どうしたものかなあ、と悩み中。ちなみに、国内所蔵をざっとみると、該当巻号を所蔵している機関がNACSIS参加館の中では1大学のみです。結構貴重、というか、やっぱり利用に供せる方が望ましい本。

厚みはあまりないので、とりあえず今のうちにカラーコピーして「閲覧用」を作成し、本体は保存箱を買って封印すべきか迷い中。著作権は切れているはずなので、コピーして複本を作ることには問題はない…と思います、多分。さて、どうしようかな。



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プロフィール

HN:
菜の花
性別:
女性
職業:
大学図書館職員11年目
趣味:
読書、アニメ、ゲーム、Alto&Tenor Sax
自己紹介:
理系院卒の大学図書館員。産休・育休を1年挟み、ついに採用11年目。「参考調査担当」(3年間)→「某文系図書室(主担当:和洋図雑の目録)」(3年間)→「某資料室(主担当:総括&和洋図雑の目録)」(2年10ヵ月)→産休・育休(1年2ヶ月)→「閲覧担当」(2016年4月~)

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